本体内部の発熱を放熱するために、大型の冷却板を搭載した製品がゲーミングスマートフォンの中にはいくつか見られます。
さらに冷却効率を高めようと、超小型のファンによる空気の流れで強制的な冷却を行うモデルが、nubiaから「REDMAGIC」シリーズとして販売中です。このファン搭載スマホはnubiaだけが製品化していましたが、OPPOからも類似の製品が登場しました。
OPPOの「K13 Turbo Pro」は、6.8型ディスプレイを搭載するOPPOのゲーミング向けモデルです。プロセッサはQualcommのSnapdragon 8s Gen 4を搭載します。なお、姉妹モデルとしてMediaTekのDimensity 8450を搭載する「K13 Turbo」も発売になっています。
背面にはカメラが上下に並んでいるように見えますが、上側だけが5000万画素のカメラになっており、その下は空冷ファンです。そして補助カメラとして隣に見える小さなLEDライトの上に約200万画素のモノクロが搭載されています。実質1眼カメラという割り切り仕様です。
左右側面にはそれぞれスリットがあり、ここからファンにより吸い込まれた空気が本体内部を冷却します。なお、本体サイズは約162.78(幅)×77.22(奥行き)×8.31(高さ)mm、重さは約208gです。わずかですが一般的なスマートフォンより厚みがあるのはファンを内蔵するためだからでしょう。
空冷ファンはブレード厚みが約0.1mmで、毎分1万8000回転します。実際にファンの部分に煙を当てると流されますし、指先を近づけても裏面から熱せられた空気が放出されていることが分かります。側面のスリットとファンの開口部があることで、防塵(じん)性能は規格外ですが、防水性能に関してはIPX6、IPX8、IPX9の規格を通っています。
なおファン部分に色がついているように見えますが、ここにはLEDライトが埋め込まれています。ゲーミングPCのように自分好みの光や点滅パターンを設定し、光らせることができるのです。
設定はアプリからできますが、ゲーム開始時や急速充電開始時など、本体の発熱の可能性が高い時は自動的にファンの回転をONにするセッティングも可能です。
ゲーミングモデルとしては本体のデザインはおとなしい印象のK13 Turbo Proですが、ライトを光らせると急にゲーミングマシンのように見えてくるから不思議です。
バッテリーは7000mAhと高容量であり、急速充電も80Wに対応しています。30分間で、0から68%まで充電もできます。
空冷ファン搭載スマートフォンは他にもrealmeが8月にコンセプトモデルを発表しました。冷却制御にAIを使えば常に最大のパフォーマンスも発揮できるでしょう。ゲーミングモデルへの空冷ファン搭載は、今後必須のものになっていくかもしれません。
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