新ネット配信「DOWNTOWN+」ついに始動 吉本興業、テレビ向けアプリ配信 偽アカウント出現で注意喚起
11月1日21時、お笑いコンビ・ダウンタウン松本人志さんの手掛ける新たなネット配信サービス「DOWNTOWN+」が本格始動する。テレビ向けアプリ配信や偽アカウント出現など、サービス開始前の注意点が多い。複数の情報を一気に確認したい人に向けてまとめる。
11月1日21時、お笑いコンビ・ダウンタウン松本人志さんの手掛ける新たなネット配信サービス「DOWNTOWN+」が本格始動する。運営を担うのは吉本興業で、同サービスは松本が中心となって制作・発信するオリジナル配信の場として位置付けられる。第1弾のコンテンツとして、松本自身が出演する単独の生配信を行い、あわせて4本の新作コンテンツと過去の出演作品を同時に公開する計画だ。松本の創作活動の新しい発信拠点として、多方面から注目を集めている。
このサービス開始を前に、「SMAP×SMAP」や「Qさま!!」など数々の人気番組を手掛けてきた元放送作家の鈴木おさむさんが、自身のX(旧Twitter)で「年間プラン入りました。僕は放送作家辞めてるし。すごくフラットに見れるな。時代を変える直前の音が聞こえる」と投稿し、早くも反響を呼んでいる。
事前登録の流れと注意点
DOWNTOWN+の利用には、吉本興業が提供する「FANY ID」の登録と、月額または年額の視聴プラン選択、そして決済手続きが必要となる。すでにFANY IDを持つユーザーと、新たに登録するユーザーでは手続きが異なるため、公式サイトや案内画像に示された登録フローを確認するよう呼びかけている。
公式Xアカウントでは、「当日の混雑を避け、スムーズにご利用いただくため、事前にご視聴予定のデバイスごとの確認をお願いします」と案内しており、通信環境やログイン手順の確認を推奨している。
特にSMS認証コードが届かない場合の対応方法も具体的に示されており、Wi-Fiから携帯電話回線(4G/5G)への切り替え、端末の再起動、OSの更新、迷惑メール設定の見直し、海外SMS拒否設定の解除など、細かい対処法が列挙されている。
さらに、各キャリアに必要な設定も案内されており、NTTドコモでは国際SMSの受信設定、KDDIでは海外事業者ブロックの解除、ソフトバンクでは海外番号メールを受信できるようにする設定を求めている。
登録が完了したかどうかは、Webサイトのトップページに「事前登録済み」と表示されることで確認できる。これが表示されていれば登録は完了しており、その後はサービス開始当日を待つだけとなる。なお、11月1日には事前登録サイトから本サービスへの切り替えが行われ、スマートフォンやテレビ向けの視聴アプリのダウンロードも可能になる予定だ。
デバイスによって準備内容が異なる
視聴デバイスによって必要な準備内容は異なる。PC(Webサイト)での視聴を予定しているユーザーに対しては、「本日行う作業はございません。11月1日に公式サイト(https://downtownplus.com)へアクセスし、生配信をお待ちください」と案内している。つまり、当日までは特別な設定や操作は不要で、公式サイトの切り替えを待つだけで良い。
一方で、スマートフォンやテレビのアプリで視聴する場合は、事前にアプリのダウンロードが必要だ。スマートフォンではApp StoreまたはGoogle Playで「DOWNTOWN+」を検索してインストールする。テレビで視聴する場合は、Google TVやAndroid TV、Amazon Fire TVの検索窓から「ダウンタウンプラス」または「DOWNTOWN」で検索してアプリを取得するよう案内している。ただし、リリース直後は検索結果に反映されにくい場合もあり、その際はAlexaなど音声入力による検索を試すことも推奨されている。
スマホアプリ「DOWNTOWN+」での視聴方法:まずはアプリのダウンロードを行う。次にダウンロードしたアプリを開き、ログインする。プランの加入状況は、アプリ内のマイページにある「アカウント管理」から確認できる
テレビアプリでの視聴方法:アプリのダウンロードを行い、「ログイン」を選択。この後の操作にはスマートフォンまたはタブレットが必要になる。スマートフォンでテレビ画面に表示されたQRコードを読み込む。テレビに表示された数字(認証コード)をスマートフォンの画面に入力する。ログインが完了すると視聴準備が整う
ログインに関する注意点
アプリを利用する際には、事前登録済みのユーザーも再度ログイン操作を行う必要がある。Webでの登録が完了していても、アプリ内での視聴には別途ログインが求められるため、公式アカウントでは「当日の混乱を避けるため、生配信開始前に一度ログイン操作をお済ませください」と呼びかけている。
特にテレビアプリでのログインは、画面上に表示されるQRコードをスマートフォンで読み取り、認証コードを入力する方式が採用されている。この手順がうまくいかない場合は、スマートフォンのブラウザ(SafariやChromeなど)で先にログインし、その状態のまま再度アプリを開いて操作する方法も示されている。
なお、アプリのダウンロードやログインはサービス開始前でも可能だが、コンテンツの視聴は11月1日21時からとなる。それまではアプリを開いても配信映像は視聴できない仕様となっているため、視聴予定者には早めの準備を済ませた上で当日を迎えるよう促している。
偽アカウント出現で注意喚起――「不審なDMやリンクは開かないで」
サービス開始を前に、DOWNTOWN+公式アカウントは偽アカウントに関する注意喚起も行っている。現在、DOWNTOWN+の公式を装い、「無料の経済学習交流グループに招待」「返信で参加」「LINEに移動」などを促す不審なダイレクトメッセージが確認されているという。
これらは公式とは無関係であり、DOWNTOWN+がDMを通じて投資や副業への勧誘、返信の指示、LINEへの誘導、パスワードやSMS認証コード、クレジットカード情報を要求することは一切ない。ユーザーに対しては、不審なフォローやDMを開かず、返信やリンクのクリックをしないよう強く注意を呼びかけている。
ネット配信という自由度の高い環境――DOWNTOWN+の今後に注目か
DOWNTOWN+は、テレビの枠を超えて松本が自らの言葉と企画で発信する全く新しい場として注目されている。ネット配信という自由度の高い環境で、テレビ番組では見られなかった構成や演出が展開される可能性もある。松本がこれまで数々の人気番組で培ってきた発想力を、より直接的に表現できる場として期待されそうだ。
同サービスは単なる動画配信サイトではなく、視聴者との新たな関係を築く試みでもある。月額や年額のプラン制を導入し、会員登録者限定の特典やコンテンツ展開も検討されている。配信プラットフォームの主流がYouTubeやサブスクリプション型サービスに移る中で、芸人主体のサービスとしては異例の試みだ。
11月1日21時の配信を皮切りに、松本がどのような企画を打ち出し、どのようなヒットを生み出すのか。多くの人の関心を集めそうな配信プラットフォームとなるだろう。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
新ネット配信「DOWNTOWN+」11月始動 まずは松本人志さんの生配信から 月額1100円/年額1万1000円
お笑いコンビ・ダウンタウンの松本人志さんによる新たな配信サービス「DOWNTOWN+」が、11月1日21時にスタートする。サービスの第一弾として、松本自身が出演する単独生配信を実施し、同時に4本の新コンテンツと過去作品を公開する。運営は吉本興業が担う。
無料だったNHKニュースサイト、“緊急時を除き有料”に SNSには「受信料が必要なら見ない」「ケチだ」の声
日本放送協会(NHK)は、10月1日に新たなインターネットサービス「NHK ONE」を開始した。このサービス開始に伴う仕様変更によって、受信料問題がまた別の視点で浮き彫りになった。これまで多くの人が無料で利用してきたNHKのニュースサイトにも受信契約の確認を求める仕様に変更された。
NHK「スマホで紅白歌合戦を視聴できます」 でもなぜ「受信料」が必要?
10月1日にスタートする新しいサービス「NHK ONE」。NHKは、大みそかの「NHK紅白歌合戦」を配信することを明らかにした。でもなぜ「受信料」が必要なのか?
若者よテレビを見ないか? 新ネット配信「NHK ONE」を提供する本当の狙い、稲葉会長が語る
NHK(日本放送協会)は10月1日、新しいインターネットサービス「NHK ONE」を開始する。これを前に、稲葉延雄会長が7月30日の定例会見で、NHK ONEに対する所感や提供の狙いを語った。NHK ONEは、番組の同時配信、見逃し(聴き逃し)配信、ニュースの記事や動画などを、スマートフォンやPC、ネット対応テレビに最適化し、Webサイトやアプリを通じて提供する新サービスだ。
無料だったNHKニュースサイト、“緊急時を除き有料”に SNSには「受信料が必要なら見ない」「ケチだ」の声
日本放送協会(NHK)は、10月1日に新たなインターネットサービス「NHK ONE」を開始した。このサービス開始に伴う仕様変更によって、受信料問題がまた別の視点で浮き彫りになった。これまで多くの人が無料で利用してきたNHKのニュースサイトにも受信契約の確認を求める仕様に変更された。
