「Xiaomi 17 Ultra」レビュー:驚異のダイナミックレンジと可変式光学ズームで“ライカ共創”は新次元へ(2/2 ページ)
Xiaomi 17 Ultraは最新のLOFIC対応センサーを搭載し、圧倒的なダイナミックレンジを実現した。望遠カメラは大型センサーによる連続ズーム機構を採用し、画質の「谷間」を解消する進化を遂げている。値上げは行われたものの、ライカとの深い共創によりスマホカメラの新たな指標となるモデルだ。
カメラ以外も順当進化 フラグシップスマホとして快適に使える
カメラ以外の部分にも変化が見られた。ディスプレイは6.9型のAMOLEDパネルを採用。解像度が2720×1220と従来よりも抑えられたものの、画面輝度が3500ニトへ向上。日常使用や撮影時のプレビューにおいて明確なデメリットは感じられず、表示品質としては十分だ。
フラットディスプレイになったことに加え、横幅が77.6mmへやや拡張されたこともあり、手に取った第一印象ではXiaomi 15 Ultraよりも一回り大きく感じる。ただし本体を薄型化したこと、前後の重量比を適切にしたこともあり、重量バランスは良好だ。
プロセッサには最新のSnapdragon 8 Elite Gen 5を採用した。動作は非常に軽快で、撮影後の画像処理や高解像ズーム時のレスポンスも良好。冷却性能も強化され、長時間の撮影や高負荷なゲームもしっかりこなせる。プロセッサの高いISP性能は進化したカメラ性能の一端も担っている。
バッテリー容量は中国向けで6800mAh(日本向けは6000mAh)となり、前世代比で約10%増量されている。90Wの急速充電に対応し、50Wのワイヤレス充電にも対応する他、22.5Wでのリバースチャージにも対応するため、スマホ本体をモバイルバッテリーとしても使える。
また、Xiaomi 17 UltraはUSB PPS(Programmable Power Supply)規格を正式サポートしたことで、純正以外の充電器やモバイルバッテリーでも高速充電が可能になった。日常的な使い勝手の面で大きな進化であり、特にAC充電器の自由度が大きくなる点はうれしい。
Xiaomi HyperOS 3による自社端末や家電製品、Apple製品との連携機能も特徴となっている。
値上げこそしたものの、スマホカメラの体験を大きく変える1台
Xiaomi 17 Ultraは、着実な性能アップに加え、連続ズーム機構によるカメラのような撮影体験の進化が「カメラスマホ」としてさらに進化したと感じた。
可変ズーム機構の望遠カメラは「ロマン」だけでなく、撮影の自由度を確実に押し上げてきた。大胆なメカ機構ゆえに故障等が気になる部分はあるが、1カ月ほど使ってみた限りでは簡単に壊れそうな印象はなかった。
基本性能もフラグシップらしくまとまっており、バッテリー容量も増量されている。Xiaomi 15 Ultraの後継機としては申し分ない仕上がりだ。
気になる価格は中国向けで6999元(約16.2万円)から。廉価な中国向けも値上げに踏み切り、全体的に従来比で500元(約1.2万円)の値上げとした。最小構成から256GBを廃止したとはいえ、Xiaomiのフラグシップが2年で1000元も値上がりし、7000元に達したことは衝撃的であると同時に、安さだけでない「ブランド力」を示す場面に来たと考える。
日本向けモデルは16GB+512GBが19万9800円となっており、最小ストレージ構成ではXiaomi 15 Ultra(16GB+256GB)の17万9800円から2万円の値上げとなった(ただしストレージは倍増している)。
そんな値上げを行ったものの、スマートフォンとしては納得させられるだけの進化を実感できた。例年なら2月下旬の発表が多い同社のフラグシップを2カ月前倒ししたことも、その自信の表れなのかと思う。
また、Xiaomiとライカとの関係も深まり、今作からは「戦略的共創モード」という製品の設計段階から両社が深く関わるという新たなフェーズに突入した。Xiaomi 17 Ultraはその体制になった最初の製品であり、現時点における最高傑作としている。
このパートナーシップを強化し、中国では「Xiaomi 17 Ultra by Leica」、日本を含む世界では「Leitzphone powered by Xiaomi」も販売。こちらはカメラリングを回転式のインタフェースとすることで撮影体験を向上させた。追加のライカフィルターに加え、随所にライカフォント、デザイン要素をちりばめたスペシャルモデルだ。
ハードウェアの強化、ライカとの関係性強化といった要素で大きく進化したXiaomi 17 Ultraが、スマートフォンのカメラ体験を変えることは間違いない。
著者プロフィール
佐藤颯
生まれはギリギリ平成ひと桁のスマホ世代。3度のメシよりスマホが好き。
スマートフォンやイヤフォンを中心としたコラムや記事を執筆。 個人サイト「はやぽんログ!」では、スマホやイヤフォンのレビュー、取材の現地レポート、各種コラムなどを発信中。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
約25万円「Leitzphone」が即完売のヒット Xiaomiが明かす“良心的な価格設定”の背景と「17 Ultra」の売り方
Xiaomiは2026年のフラグシップモデルをグローバルとほぼ同時に日本へ投入し、ライカ監修モデルは初期ロットが即完売になるほど注目を集めている。20万円を超える高額機ながら自社店舗の拡大やオンライン販路の強化が功を奏し、クリエイター層からも高い支持を得た。今後はスマホを入り口に大型家電を含むエコシステムを広げ、修理拠点の拡充などでプレミアム層の信頼獲得を狙う。
「Leitzphone」と「Xiaomi 17 Ultra」の違いを実機で検証 物理ズームリングがもたらす“ライカ体験”の真価
Xiaomi 17 Ultraをベースにライカが監修した新型「Leitzphone」について解説。回転式の物理ズームリングなど独自ハードを採用し、ライカの世界観をソフトウェア両面で深化させている。日本発売は未定だが、かつての日本発ブランドがグローバル展開される今後の動向に大きな期待がかかる。
「Xiaomi 17/17 Ultra」は何が進化した? 新センサーのカメラ、競合をしのぐバッテリーに注目 実機レポート
Xiaomiはバルセロナで最新スマートフォン「Xiaomi 17」シリーズを発表した。標準モデルは6.3型と小型ながら6330mAhの大容量電池を備え、ライカ共同開発カメラも継続採用した。最上位のUltraは1型センサーや可変望遠レンズを搭載し、カメラブランドのライカと戦略的共創を深めている。
最上位スマホ「Xiaomi 17 Ultra」3月5日発売 ライカの1型センサー+2億画素望遠で約20万円から 海外より大幅安
Xiaomi Japanが、最上位スマホ「Xiaomi 17 Ultra」を3月5日に国内発売する。ライカ共同開発のカメラや新世代ディスプレイを備え、1型センサーには独自の露光技術を採用している。おサイフケータイ非対応などの割り切りはあるが、海外版より安価な19万9800円からの展開となる。
ライカスマホの頂上決戦、「Xiaomi 15 Ultra」と「Xiaomi 14 Ultra」を徹底比較 あえて14 Ultraを選ぶのもアリ?
日本でも3月18日に発売されて話題の「Xiaomi 15 Ultra」。さらにカメラ性能が向上したが、2024年登場した「Xiaomi 14 Ultra」とはどこが進化したのか。今回はXiaomi 15 Ultraと2024年5月に発売されたXiaomi 14 Ultraを比較し、両者のカメラについて比較してみることにする。





