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なぜ「LINE VOOM」は嫌われたのか 保護者を悩ませた“子供たちの抜け道”(3/3 ページ)

LINE VOOMが9月30日に終了する。ネット上では悲しむ声以上に、保護者からの歓迎が目立っている。背景には、年齢制限の隙を突いた子供の動画依存と、特定機能だけをオフにできないアプリ構造の課題があった。

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ショート動画を見たい子供たちの唯一の抜け道

 LINEは、子供が自分専用のスマホを持ったとき、真っ先にインストールするアプリです。保護者は家族を見守るツールとして、子供は友達と交流するためのツールとして、それぞれの理由でインストールします。

 ようやく手に入れたスマホ、そしてLINEです。子供たちはいろいろな機能を試すうちに、LINE VOOMに出会います。子供たち面白いショート動画が次々と再生され、無限スクロールにハマります。当然、長時間利用へとつながっていきます。

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LINEの利用率は、小学生高学年で約半数、中学生では9割を超える(NTTモバイル社会研究所より)

 さらに、子供たちにはLINE以外の選択肢がないことも大きな要因です。TikTokやリールは、13歳未満のアカウント利用ができません。YouTubeもGoogleアカウントの年齢制限に沿ってコンテンツが規制され、ペアレンタルコントロールで管理されるケースもあります。

 しかし、LINEは利用推奨年齢が12歳以上とされているものの、これは利用そのものを禁止するものではなく、家庭での話し合いと保護者の許可があれば、小学生であっても使い続けられる余地が残されています

 つまり子供たちにとって、ショート動画を心置きなく楽しめる唯一のプラットフォームが、LINEだったというわけです。

 保護者としても、使い放題にしておくわけにはいきません。LINE VOOMを制限したいと考えるのは当然のことでしょう。しかし、LINE VOOMはLINEアプリ内の一機能に過ぎません。

 利用時間を制限するフィルタリングやペアレンタルコントロールはアプリ単位でかかる仕組みのため、アプリの中の一機能だけを制限することはできないのです。LINEの「設定」などにも、VOOMだけをオフにする機能は用意されていません。

 そのため、LINE VOOMは子供たちにとって“抜け道”として使われる一方、大人にとっては迷惑な機能として認知されるようになっていました。中には動画を投稿する子供もおり、動画を通じて知らない人とやりとりしたり、誹謗中傷を受けたりした小学生の話も耳にしています。

 「子供との連絡用なのにVOOMはいらない」「VOOMにきわどい画像や動画が出てきて子供に見せたくない」「制限する方法はないのか」といった保護者の意見は常にネットにあり、筆者もかなり相談を受けました。

 だからこそ、今回のサービス終了も「全保護者様!これは朗報!」「前倒しでお願い」など、歓迎されているのです。

デジタルでの制限には限界も。家族で話し合いを

 LINEに関して、保護者の悩みはもう1つあります。それが「オープンチャット」です。オープンチャットは匿名でコミュニティーに参加できる機能です。小学生や中学生のチャットグループも数多く存在します。メッセージ数もかなりの数になるため、一度入るとひっきりなしに通知が届くようになり、これもLINEから離れられなくなる原因の1つです。

 もちろん、こうした利用に関するトラブルはLINEに限ったことではありません。スマホの機能を制限するだけでは、子供は必ず抜け道を見つけて突破してしまうため、本人がなぜいけないのかを理解することが何より大切です。

 家族で話し合い、本人が納得できるルールを一緒に作り、スマホと上手に付き合っていけるといいですね。

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