未来コンピュータの研究で、着実に成果を上げる「WISS」 WISSは日本ソフトウェア科学会の「インタラクティブシステムとソフトウェア研究会」が催すワークショップでありながら、論文なしのデモ展示にも力を入れるなど、インタラクティブ性にも力を入れている。独創性と現実性を両立させているのも、その特徴だ。まずは、WISSのユニークな運営方法や全体の方向を紹介しよう
アクセスした時刻を覚えている引き出し――ユビキタスのリアルな形 最後にアクセスした時刻を覚えている。中身の書類を写真に撮ってデータベース化したり、それを離れたところに送ったりできる。そんな“ドラえもん”的な「引き出し」は、玉川大学の椎尾一郎教授の描いた日用品コンピューティングの具体的な形「Digital Decor」の一例だ
携帯で使える“使い捨て感覚”のメーリングリストシステム Namazuの作者として知られる高林哲氏が開発したメーリングリストシステム「QuickML」。管理が簡単で、使い捨て感覚でMLを構築できるのがポイントだ。2002年1月の公開以来の利用状況をフォローしたところ、面白い結果が得られている
「触覚」を忠実に再現するタッチパネルシステム 画面が平面なタッチパネルは、触ってもボタンを押した感覚がない。モーター駆動によって、この欠けている「触覚」を再現、“ボタンを押した感じ”をきちんと得られるようにしたのが、日立製作所・星野剛史氏の「Tactile Driver」だ
盛り上がった「お蔵入りユーザーインターフェース救済シンポジウム」 アイデアは素晴らしかったが、さまざまな事情でお蔵入りになってしまった研究の数々。WISS2002では、こうしたお蔵入り研究の救済シンポジウムも開催された。中には、うまくいけばノーベル賞もの? のネタもあって……
「ThumbSense」はタッチパッドに革命を起こす? タッチパッドはキーボードの熟練者には扱いにくい。パッド操作時に手をホームポジションから外さざるえないからだ。そこでタッチパッドの左右のボタンをキーボードのホームポジションキーで代用できるようにしたのが、ソニー・暦本純一氏の「ThumbSense」だ
Pointing Keyboard――キーボードとポインティングデバイスの「融合」 キーボードとマウスには「手の移動が面倒」という問題がある。そこでキーボードとポインティングデバイスの“融合”を図ったのが日立製作所デザイン本部の塚田有人氏だ。赤外線センサーを使い、なでる操作と押す操作を区別することで、その仕組みは実現されている
「話の流れ」を「3次元空間」で表現するプレゼンテーションツール 代表的なプレゼンテーションツールであるPowerPointでは、ページが一方の方向に“連なる”紙芝居スタイルになっており、これがプレゼンテーションの効果や自由度をそいでいる。ページを擬似3次元配置することで、この問題を解決しようというのが、東京大学大学院・空間情報科学研究センターの田中浩也氏だ
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