News 2003年4月21日 11:59 PM 更新

News Weekly Access Top10(2003年4月13日−2003年4月19日)
“遠回り”を強いられるETCレーンの矛盾

ETCのメリットは、料金所がスムーズに通過できるという点。だが現状の料金所を見ると「ETC専用」レーンは少数派で、あっても左端(もしくは右端)に追いやられているケースがほとんど。ETCシステムに協力しているにもかかわらず、なぜ遠回りしなくてはいけないのだろうか

News Weekly Top10 4月13日〜4月19日
1位 記録型DVDは「全規格対応」ドライブで決まりか
2位 燃料電池、「まずはノートPCに」の“なぜ?”
3位 新型PS2、DVD±RWとプログレッシブ再生に対応
4位 CRTが(やっと)わが家から無くなる日
5位 そろそろ買いどき? 三菱、フロントガラスに張れる1万円台の小型ETC
6位 誕生から10年、ブラウザはまだまだ進化する?
7位 インテルのFSB 800MHzプラットフォーム「Pentium 4/3GHz」「Intel 875P」発表
8位 カノープス、ATIとビデオチップ供給で交渉、秋に搭載カードの可能性
9位 シャープ、人間の目と同等性能のCMOSを開発 撮影可能明暗比が1万倍向上
10位 誰でも弾ける、7000円の電子バイオリン トミー

Weekly Top10 先週のTop10は、話題の記録型DVDから燃料電池、CRT、最新CPU/グラフィックカードまでバラエティに富んだ記事がランキングに並んだ。

 今週末からゴールデンウィーク(GW、NHKでは“大型連休”)が始まる。GWの名物といえば「高速道路の渋滞」ということで、5位のETCに注目してみたい。

 これまでETCサービスが思うように普及しなかった理由の1つに、料金面でのメリットが少なかった点があることは記事内で触れた。場合によっては回数券を使ったほうがお得な現状の料金体系では、決して安くないETC車載器をわざわざ設置するだけのメリットをユーザーが感じないのは当然だ。だが、国土交通省が示した平成15年度の道路政策では、回数券やハイウェイカードは早期に廃止してETCに集約していく方針を打ち出している。そうなってくると、ETCの普及も早まるかもしれない。

 ETCのもう1つのメリットが、料金所がスムーズに通過できるという点。だが現状の料金所を見ると「ETC専用」レーンは少数派で、一般車も通過できる「ETC/一般」レーンが多いため、せっかくのETCレーンが渋滞しているというケースをよく見かける。

 だが、ETC車載器のセットアップ件数は今年3月末で81万1534件とまだまだ少なく、自動車全体からすると数%でしかない。10レーンある料金所で1レーンでもETC専用レーンがあれば、普及数からすると恵まれた環境なのかもしれない。

 ETCを搭載している知人に話しを聞くと、ETCレーンの数よりもむしろ納得できないのはその設置場所だそうだ。ETC専用レーンは左端(もしくは右端)に追いやられているケースがほとんど。知人いわく「ETCシステムに協力しているにもかかわらず、なぜ遠回りしなくてはいけないのだ」というわけだ。

 GWの渋滞は、ETCのメリットをユーザーにアピールするまたとないチャンス。ETCの普及数を考えるとETC専用レーンを増やすのはさらなる渋滞の原因となりそうなので、GW期間中だけETC専用レーンを一番通過しやすい場所に移動してみるのもいいかもしれない。

[西坂真人, ITmedia]

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