News | 2003年5月19日 11:59 PM 更新 |
先週のTop10は、ソニーの携帯型ゲーム機「PSP」関連の記事が1位と3位にランクインした。
“PlayStation Portable”と名付けられた新プラットフォームには、「UMD(Universal Media Disc)」という新しい6センチ光ディスクメディアが採用された。2層記録時には1.8Gバイトの大容量を確保し、セキュリティ技術により、コンテンツ保護も行えるという。同社にはメモリースティックという小型ブリッジメディアがあるにもかかわらず、またもやメディアの新規格を打ち出してきたカタチだ。
PSPにもメモリースティックスロットは装備される。ただし、その役目はソフトウェア供給ではなく、ゲーム用のメモリストレージや、ワイヤレス通信やGPSユニットなどを装着するI/Oデバイスとして機能するという。
メモリースティックも“PRO”に進化して、容量の足かせはなくなっているはず。また「アクセスコントロール機能」によって、セキュアな環境も手に入れた。にもかかわらず新メディアを採用した最大の理由は、ディスクシステムのメリットである「メディアコストの安さ」だろう。
ただし、ピックアップやモーターなど駆動系を持つディスクシステムは、ROMカートリッジ採用のライバル「GAMEBOY ADVANCE(GBA)」に比べて、扱いがデリケートにならざるを得ない。編集部では、GBA SPがちょっとしたブームとなっているが、皆、肌身離さず持っているせいで、購入後1カ月足らずですでに何度もそのコンパクト型のスクエアボディを地面に叩きつけている。それでも壊れないのが、携帯型ゲーム機に課せられた使命だ。
6センチ(2.4インチ)というUMDメディアの大きさも気になるところ。これは、音楽メディアとして普及しているMDの大きさ(2.5インチ)と非常に近い(PSP発表当初、UMDは“Ultra Mini Disc”の略かと思った)。GBAのROMカートリッジは、60(横)×34.5(縦)ミリとUMDメディアの半分。本体サイズでGBAと競うなら、メディアは2インチ以下にするべきだろう。
なぜ、あえてMDとほぼ同じサイズにしたのだろうか?プレイステーション1並みの3Dゲームを収めるだけなら、1.8Gバイトもの大容量は必要ない。UMDメディア規格が、PSPだけで終わらない気がするのは、筆者だけだろうか。
[西坂真人, ITmedia]
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