News | 2003年11月25日 03:55 PM 更新 |
ATRのRobovieは、研究用に作られていたから、使われているモーターは非常に精度の高い高価なものだった。でも、純粋にコミュニケーションロボットとして考えたときには、それはオーバースペックだ。そこで、Robovie-Rは、精度は劣るけどずっと安いモーターと使うことにした。その一方で、動きの中で「はさみ込む」可能性のある部分をなくす、関節にはカバーをつけるなど、小さい子供が遊んでも怪我をしないような工夫も施されている。
デザインを担当したロボガレージというのは、つまり、あのMAGDANやNEONの高橋智隆さんである。かわいいよりも、かっこいいの方に振ったデザインかな。わたしはRobovieにはもっとかわいい系のイメージを持ってたのだけど、こっちもかっこいい。「国際ロボット展2003」には子供は来ていないので、彼らの反応が見られなかったのは残念。
「Team OSAKA」
コラボレーション続きでもう一つ。来年のRobocup 2004はゴールデンウィークに大阪で開催される。そのヒューマノイドリーグに地元大阪が送り込むのが「Team OSAKA」だ。
「大阪大学石黒研究室」「ロボガレージ」「ヴイストン」「システクアカザワ」が共同でチームを結成し、ロボットサッカーに挑む。
このロボットは見覚えがある。Robo-one第4回大会の決勝で、A-Doと激しい闘いを演じたOMNIHEADだ。ボール投げにしても、ずっとダイナミックになっている。そして、あの時はまだ飾りだった全方位センサーが、Robocup 2004では活躍するはずだ。
金属系人工筋肉「バイオメタルファイバー」
トキコーポレーションの、素材の展示。ネーミングがかっこいいので、思わず見てしまった。
見た目は、とても細い(0.1φとか)金属のワイヤー。これに電気を通すと発熱し、その熱によって全体の長さが4%程度縮む。ここまでは形状記憶合金といっしょ。これが面白いのは、冷めると自分で元の長さに戻ることだ。0.1φもので、50グラムのオモリを持ち上げる力を持つ。
細いワイヤーそのものがアクチュエーターなのだから、これを使うと非常に小さな駆動系が作れる。ロボットへの応用も面白そうだ。
さらに、このワイヤーをコイル状にしたバイオメタルへリックスもあった。こちらは、長さの100〜200%のストロークを出すことができる。そのかわり、力は弱くなる(線材が0.1φのもので10グラム程度)
なんだか、糸をモータが引っ張っているようにみえるけど、オモリを吊るしているコイルそのものが縮んでいるのだ。
「霧隠才蔵」
最後はやっぱりこれ。日本文理大学の空飛ぶロケット「霧隠才蔵」。今年のROBODEXにも出展されていたあれだ。
やっぱり、こういうの好きだ。
[こばやしゆたか, ITmedia]
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