News:アンカーデスク | 2003年4月3日 04:48 PM 更新 |
これはちょっと気に入ったので、少し詳しく説明しよう。
この人たちは、音声信号に合わせてうなずいたりちょっとした身振りをしたりするのだ。マイクに向かってしゃべってみると、写真の右側の人は語り手っぽい動きをするし、左手の人たちからはちゃんと話を聞いているらしい感じが伝わってくる。
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音声の意味解析をしているのかと思ったら、そうではない。彼らは音の途切れ具合や強弱しか認識していないのだ。(現バージョンでは)イントネーションすら拾っていない。にもかかわらず、聞き手の人たちからは、ちゃんと話を聞いている雰囲気が伝わるっていうのがおもしろい。
例えば、今度はまじめに音声認識をしなきゃいけないようなシチュエーションにおいて、この「聞き手」がいるといないとでは、結果が変わってくるのだそうだ。
つまり、人間はなんにも相手なしでしゃべると、ついつい平板で、書かれたものを読むみたいな口調になる。これは、音声認識しにくい。ところが、こういう「聞き手」がいるだけで、ずっと分かりやすいしゃべりになる。したがって、音声認識もしやすくなる、というわけ。
文字どおり「訳も分からずうなずいている」のではあるのだけど、それでも、受け手が「私はあなたの話を聞いていますよサイン」を出してくれると、ずっと話しやすくなるという話(*5)。
最後に、日本文理大学の空飛ぶロケット「霧隠才蔵」。タンクに入った水を沸騰させてスチームを発生させ、それを噴射することで飛ぶのだ。
スチームの吹きだし口にはバルブが付いていて、これをラジコンでコントロールするようになっている。また、ジャイロも付いていて、空中での姿勢を保つようにもなっている。
お湯を沸かしている間に平社(ひらこそ)博之教授にお話をうかがった。
「空を飛ぶというのなら、他にも方法はあると思うのですが、どうして蒸気を選んだのですか」。
「だって、それが一番アトムらしいじゃないですか。あれはロケット噴射で飛んでる。でも燃焼ガスは危険だから使えないとすると、やっぱりこうなるでしょう」。
なるほど。これは面白そうだというので、わくわくしてデモを待った。それでも危ないから檻の中でデモするのだ。
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これだけ。でも、こういうの、好き。
そういえば、2003年4月7日というのはアトムの誕生日と設定されている日である(*6)。だから、こんなディスプレイもあった。
というわけで、4月6日まで。「ロボットと暮らす新しい社会、始まる」と銘打ったフォーラムも連日開催(各会先着200人)。日程は公式サイトを参照。なお、入場した後、退場後の再入場はできないので、そのつもりで準備しておくこと。中で軽食は取れる。
[こばやしゆたか, ITmedia]
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