“個人向けでは後発”のCAに勝算は
コンピュータ・アソシエイツ(CA)が個人向けセキュリティソフトに参入する(関連記事参照)。米CAは売上高約33億ドルに上る世界4位の大手ソフト企業ながら、国内コンシューマーの知名度はほとんどないのが現状。先行各社の寡占が進む同分野で、CAに勝算はあるか。
BCNによると、昨年の国内個人向けセキュリティソフト市場は、シマンテックとトレンドマイクロの2強でシェア8割を占めた。「ほとんどの客が指名買いしていく」(都内の量販店)という寡占状態な上、低価格製品で3位につけたソースネクスト(16.1%)に加え、マカフィーやスペインPanda Software、ロシアKaspersky Labsなどの参入で競争も激しい。
しかしCAが1月に実施した市場調査によると、個人ユーザーのセキュリティソフト導入率は6割程度。また、ライセンス切れなどのタイミングで別の会社の製品を購入したというユーザーも4割いた。国内ウイルス対策ソフト市場は年平均約24%で成長が続くという予測もあり、「成熟し切っているとは言えない状況。ニーズに応えることで十分勝機はある」(長谷一生コーポレート本部ビジネスディベロップメント・ディレクター)。
CAが発売する「eTrust PestPatrol アンチスパイウェア 2005」は、同社が昨年買収したPestPatrolのスパイウェア対策ソフト最新版。長谷氏によると、「他社のスパイウェア対応ウイルス対策ソフトでは、数百種類しか発見できない」が、PestPatrolは約12万種類のスパイウェアを検知できるという。ウイルスの“次”としてスパイウェア問題の深刻化が懸念される中、先行して対応してきた実績をPRする。
「eTrust アンチウイルス 2005」は、クライアントソフトを可能な限り小さくする企業向けソフト技術を活用。他社製品に比べ「HDD使用量で10分の1、メモリは半分で済む」(長谷氏)という軽快さが売りだ。両ソフトが冠する「eTrust」ブランドが、企業向け分野で培ってきた技術力と信頼性が新規参入の武器になる。
やはり課題は知名度だ。米国で個人向け製品を発売したのは昨年4月。これに先立ち、Microsoftと組んで同社製セキュリティスイートを1年間無償で提供するキャンペーンを展開した(関連記事)。日本でもWindows XP SP2から誘導したり、量販店と共同で店頭プロモーションを行うなどし、一般ユーザーへの露出を高めていく作戦だ。
知名度向上は、主力の企業向けビジネスにもプラスになるとの思惑もある。特に中小企業向け市場の開拓を進めるにはブランド認知が重要。三ッ森隆司社長は「コンシューマー向け製品の発売は、CAブランドを知ってもらうためのアクションの1つ」と話している。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
BASE子会社の漏えい、約2335万人分に 209万人分はクレカ番号「先頭6桁と下4桁」「有効期限」も
-
2
タイムズカー、退会後も7年間保管していた免許証画像を全削除へ 約660万アカウント分の漏えい受け
-
3
Microsoft、社内エンジニア数万人を対象に「Claude Code」「Copilot CLI」導入の影響を分析 生産性どう変わる
-
4
人気Web制作ツール「Studio」全ユーザーの情報漏えいか フォームに送信された内容、外部APIキーなども
-
5
「『楽天カード公式』から詐欺メール」報告相次ぐ ドコモメールに公式マーク付きフィッシング、一部企業の認証設定に脆弱性
-
6
「S-netがめちゃくちゃ仕事してる」 震災後に作られた海底観測網、青森県の地震で注目を集める
-
7
「skyticket」クレカ情報も流出、カード番号など最大6140人分 「流出なし」の初報を訂正
-
8
農水省の“クソダサ”ポスター話題 「AIよりよっぽど良い」の声も 担当者に狙いを聞いた
-
9
「セキュリティソフトも売ってるのに」ソースネクスト会員情報漏えい、パスワード含む最大2252万件 API不正利用される
-
10
ファンケルとアテニア、計約83万件の会員情報漏えい ECサイトに不正アクセス
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR