デフラグ不要・組み込みHDD機器で検索速度の低下を防ぐ新技術
日立製作所の中央研究所は6月30日、HDDを内蔵したカーナビや携帯機器などの組み込み機器で、多数のデータを更新しても検索速度の低下を防げるという知的データベース管理技術を開発したと発表した。
HDDカーナビは地図データの随時更新が可能な点が特徴だが、更新データはHDD上の任意の空き領域に書き込まれる。このため、更新を繰り返すと関連性のあるデータ同士が離れて保存されてしまう「断片化」(フラグメンテーション)が進んでしまい、地図検索に時間がかかるようになる。
対策としてはHDD全体の最適化・いわゆるデフラグの実行や、地図データの丸ごと入れ替えなどがあるが、時間と手間が必要なのが難点だった。
新技術では、データの識別情報(ID)を利用し、関連するデータ同士をHDD上の近い領域に格納するようにする。
地図データには地図上の区画を表すIDが付与されており、HDD格納時には同じIDを持つデータを“関連データ”とみなしてHDD上の連続する領域に配置する。その際、新たな追記データを書き込むためのスペースも確保しておき、IDが一致するデータが更新された場合はそこに格納する。追記データを書き込む領域が不足した場合は、関連データを丸ごと他の空き領域に引っ越しさせる仕組みだ。
同技術をカーナビの地図データベースに活用し、3年間分相当の一般的なデータ更新を行って検索の所要時間を計る実験を実施。同技術を使用しない場合と比べて検索時間が約3分の1で済んだという。
日立は組み込み向けデータベース「Entier」を今年3月から出荷している。カーナビやマルチメディア機器など、データの随時更新と高速検索が求められる分野向けに、新技術を組み合わせたデータベース管理システムを提供できるとしている。
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