「まずはHD DVDが出てくる」──NECエレ、HD DVD機器用LSIを製品化
NECエレクトロニクスは12月27日、HD DVDレコーダー/プレーヤー用システムLSIを製品化したと発表した。VC-1やH.264などのデコーダーや高性能プロセッサなど、HD DVD機器に必要な機能を1チップ化した。
NECは東芝とHD DVD規格の策定に協力してきた。新LSIも東芝が開発に協力し、東芝が今月国内発売したHD DVDプレーヤー2機種などが採用している。NECエレクトロニクスは「米国では映画ソフトはHD DVDがBlu-ray Disc(BD)の3倍売れていて、セット(最終製品)はかなりHD DVDが出ていると聞いている。まずはHD DVDが数では出てくるだろう」と見ている。
新製品は、同社のデジタルAV機器向けシステムLSI「EMMA」シリーズの第3世代として「EMMA3」と名付けた。次世代DVDが採用している映像圧縮規格のデコーダーを搭載し、HD映像を同時に2つデコードできる上、アプリケーション処理用の64ビットRISCとリアルタイム処理用の32ビットRISCをそれぞれ搭載、処理能力は合計1100DMIPSに達する。
デジタル放送用のストリーム処理やマルチチャネルストリーム入出力も備え、受信部と記録ドライブを付加すればレコーダーが構築できる。また同社のシステムLSIプラットフォーム「platform OViA」(関連記事参照)に準拠し、Linuxの豊富なソフト資産を活用して開発を効率化できる。
来年4月から月産30万個体制を計画。サンプル価格は2万円。東芝が12月に発売した日本向け「HD-XA2」「HD-XF2」(関連記事参照)、北米向け「HD-XA2」「HD-A2」、他欧州/豪州向けプレーヤーが既に採用している。開発は昨年から始まったが、採用が第2世代製品からになった理由は「コメントできない」(NECエレクトロニクス)としている。
EMMAシリーズはこれまで累計3000万個以上を出荷し、DVDレコーダーやセットトップボックス、デジタルテレビなどで12カ国50社の採用実績を持つ。次世代DVD市場は来年立ち上がり、2008年以降に急成長すると予測。EMMA3は今後デジタルテレビやセットトップボックスにも展開し、2006年度に全体で300億円の売上高を2010年度に1000億円に拡大し、、世界シェアトップを目指す。
BD用チップは「HD DVDと基本的な処理は同じで、LSI側から見るとかなり近い仕様。ただ、ソフトがだいぶ違うので、BD用はこれからソフトを含めて検討していきたい」としている。
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