日本の技術を結実させた、10万円iPod nanoケース
きわみ工房は6月5日、金属を素材にした削りだしのiPod nanoケース「Re-nano」を同日より販売開始すると発表した。ジュラルミン製とチタン製が用意され、価格はジュラルミン製が3万9900円、チタン製が9万9750円。
「日本の技術力を元に、世界に通用するオリジナル商品ブランドを構築する」という理念を掲げ、2006年末に設立された同社の第1弾製品。製造は入曽精密、デザインはファクタスデザインが担当している。入曽精密は一般的な知名度こそは低いものの、人工衛星やF1マシンの部品加工を行うなど金属加工においては世界に通用する高い技術力を持つ企業だ。
既にあまたの製品が市場に登場しているiPod nanoケースだが、金属製はさほど多くない。ただ、本製品はそのスキマを狙って企画された製品ではない。「コンセプトそのものはかなり前からありました。ですが“金属で挟む感じ”という実際のオーダーを受けて作り始めたらiPod nanoがモデルチェンジしちゃいまして……」とはデザインを担当したファクタスデザイン 代表取締役の鉢呂文秀氏。
「結局、新型のiPod nano(現行製品)にあわせてデザインをリファインしていたら、やり直しのようになってしまいましたね(笑)。あえてiPod nanoをイメージせず、新たな製品を作り出りだすイメージを念頭におきました」(鉢呂氏)
ファクタスデザインのイメージしたデザインを、金属という素材で表現したのが入曽精密だ。これまでにもアルミ合金から削りだした一輪挿しのバラの置物「アルミの薔薇」、F1マシンのエンジン部品と同等の技術を用いて製造され、理論的な正六面体に限りなく近づいた「世界最速のサイコロ【完全版】」など、精密加工の限界に挑戦する物づくりを手がけている。
ただし、単純に技術を誇るだけの企業ではない。同社 代表取締役の斎藤清和氏は「デザイナーの感性と技術の融合、これが肝要」と本製品における同社のスタンスを語る。デザイナーのイメージを具現化するために究極的とも言える精度で本製品は作られており、1本ずつ3次元加工された斜めローレットのネジや、表面に沿って滑らかに描かれるツールマーク(意図的に残された削りだしの跡)などは同社の加工技術があってこその美しさをかもし出している。
Re-nanoのサイズは106(高さ)×74(幅)×15(厚さ)ミリ。液晶窓の素材はケースごとに異なっており、ジュラルミン製はクリスタルガラス、チタン製はサファイヤガラス。なお、チタン製の内側にはシリアルナンバーが刻印されている。
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