ハイエンドショウで見つけた“大人限定”真空管オーディオ
ハイエンドオーディオの専門イベント「HI-END SHOW TOKYO 2009 SPRING」が5月21日から24日まで、東京・有楽町の「東京交通会館」で開催されている。会場は12階のダイヤモンドホール。3カ所の試聴スペースにくわえ、高音質CDや書籍を集めた物販コーナーなども用意され、多くのオーディオファンが集った。
ハイエンドショウというと、“音はもちろん、価格もハイエンドな高級オーディオばかり”というイメージを抱きがちだが、実際には若いユーザー層にも訴求しようとハードルの低いオーディオ機器を紹介する動きも出てきている。イベント初日に発表された真空管オーディオシステム「SONOPRESSO」(ソノプレッソ)がいい例だ。
SONOPRESSOは、日本を代表する真空管アンプメーカーのトライオードと、デンマークに拠点を置くハイエンドスピーカーメーカーのディナウディオが協力して作り上げた「大人限定」のオーディオコンポ。限定100セットを7月に発売する予定で、販売はトライオードが担当する。
SONOPRESSOの中心となる真空管アンプは、トライオードのインテグレーテッド・アンプ「TRV-35SE」をベースにカスタマイズしたもので、搭載する真空管をスロバキア製の「ECC803」に換装し、セットとなるディナウディオのスピーカーを鳴らすための専用のチューニングを施した。型番は「TRV-35SEB」となる。組み合わせるCDプレーヤーは、バーブラウンの「PMC1792」をDACに採用した「TRV-CD4SEB」(TRV-CD4SEのカスタマイズモデル)。
一方、スピーカーのディナウディオ「DM2/7」は、28ミリドームトゥイーターと17センチMSPコーンのウーファーを搭載した2Wayブックシェルフタイプで、国内販売は初となる。セットにすると、黒とシルバーのシックな外観が、異なるメーカーの製品を組み合わせたとは思えない統一感を醸し出している。
もう1つの注目は、その価格だ。真空管アンプとCDプレーヤーのベースモデルは、それぞれ12万6000円(定価)で販売されているもの。またDM2/7は、海外で8万円台半ばで店頭に並んでいるという。コンポーネントの価格を単純に積み上げると34万円近くになるが、これらをセットにしたSONOPRESSOには、25万2000円というプライスタグがつけられた。「真空管アンプとCDプレーヤーを購入したら、ディナウディオのスピーカーが付いてくるような感じでしょうか」(DYNAUDIO JAPANの前田正人代表)。
高級オーディオメーカー同士のコラボレーションが実現した背景には、オーディオに興味はあっても「何を買ったらいいか分からない」といった人が多いからだという。1つのシステムとして完成し、しかも価格的なハードルを下げた商品により、「これからオーディオを始める若い層にも、好きな音楽を聴きながらグラスを傾けるといった“大人の楽しみ”を提供したい」(前田氏)。真空管アンプの柔らかい光には、そんな思いが込められている。
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