Vistaのセキュリティ、言われているほどダメじゃない?(1/2 ページ)
Windows Vistaは、期待ほど安全ではないと一部で批判されてきた。だが一方で、Vistaのセキュリティは、IT管理者が社員のユーザー権限を制限するだけで強化できるのだ。そうすれば、社員が仕事だけできて、データを危険にさらすような行動(アプリケーションのインストールなど)ができない状況を作り出せる。
OSのセキュリティについて議論すると、常にWindowsに批判の矛先が向けられる。批判派は(一部の支持者すらも)Windowsは安全でないと言う。彼らは、Windowsは企業に問題を引き起こし、ミッションクリティカルなデータを悪党の手から守る力を損なうと主張している。
Windowsはこの上なく安全というわけでない。その点に議論の余地はない。だが、この上なく安全なOSとは、脆弱性の影響を受けないOSだ。そんなOSは存在しない。
だが、Windowsのセキュリティはどのくらいダメなのだろうか? アンチMicrosoftの言うことを信じるなら、Windows(特にVista)のセキュリティは極めてお粗末で、悪夢のようらしい。
現実はそうではない。もちろん、Vistaはこの上なく安全というわけではない。だが、それを言うならLinuxもMac OS Xも同じだ。Vistaをインストールしている企業は、アンチが言うほどセキュリティを心配する必要はない。
Windows Vistaはビジネス世界にとってはよいものだ。
セキュリティ報告書を見る
Windowsの実際のセキュリティを評価するとなると、Windowsエコシステムのセキュリティ状況について客観的な(そう願いたい)データを示すセキュリティ報告書をまず見てみるのが一番いい。Microsoftとセキュリティ専門家の言うことを信じてもいいのなら、Vistaは熱心なアンチMicrosoft派が言うよりは健闘している。
2008年後半の状況を調べたMicrosoftの最新のSecurity Intelligence Reportによると、Vistaの成績は比較的いい。この期間、IT業界に影響した脆弱性はそれまでよりも少なかった。Microsoftは、2008年後半の脆弱性の総数は、同年前半から3%減ったとしている。2007年と比べると12%の減少だ。また危険度の高い脆弱性の数は2007年から16%減っている。
このSecurity Intelligence Reportには、IT管理者が知りたいであろう興味深い事実が埋もれている。「開示された脆弱性のうち、90%以上はアプリケーションかブラウザに影響するものだった」という点だ。OSに影響する脆弱性はわずか8.8%で、ブラウザに影響するものは4.5%、アプリケーションに影響するものは86.7%だった。言い換えれば、問題なのは必ずしもVistaとは限らないということだ。
だが、この報告書に書かれていることをすべて信じるのは難しい。Microsoftには自分をよく見せるメリットがあるからだ。だが、信頼できる情報源であるセキュリティ企業PC Toolsは最近、Vistaは市場に出回っているWindowsのほかのどのバージョンよりも安全だと報告した。業界は注目したはずだ。
PC Toolsによると、6カ月の間にVista搭載コンピュータ上でセキュリティソフトにより検出された不正コードは1000台につき639件、XPの場合は1000台につき1021件だった。
昨年末にVMwareのセキュリティ専門家アレクサンダー・ソティロフ氏は、VistaはANIカーソルの脆弱性など、ユーザーが攻撃者にだまされて自分のコンピュータ上でコードを実行してしまうような攻撃に弱いと指摘した。Vistaにはメモリ保護機能があり、攻撃者がVistaマシン上でコードを実行するのは難しくなっているが、まだ完ぺきではない。一見、Vistaを批判しているように思えるかもしれないが、ソティロフ氏はZDNetのエド・ボット氏のインタビューで、次のように語っている。「われわれはこれらの保護機能の多くを回避しているが、XPにはそうした機能が存在すらしていない。この報告書では、XPはVistaよりもずっと安全性が低い。(中略)脆弱性の防止という点では(強調して)Vistaはまだかなりいい」
だが、セキュリティ調査だけではない。
Editorial items that were originally published in the U.S. Edition of “eWEEK” are the copyrighted property of Ziff Davis Enterprise Inc. Copyright (c) 2011. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
資さんうどん、従業員の退職理由などが外部から閲覧可能に 委託先の勤怠システムに設定不備
-
2
NEC、委託先の情報漏えいで謝罪 「セキュリティ事業を手掛ける企業として反省」
-
3
VTuber「兎田ぺこら」グッズにSNSで風評被害→示談成立 「保護者同伴で謝罪などがあったため」
-
4
JALの予約システムに不正アクセス 約9万人分の予約情報が漏えい 一部ではパスポート番号も
-
5
GMO、ランサム被害にあった顧客に新しいPC提供へ 犯行グループは1人の顧客情報公開か
-
6
NECのルータ「Aterm」、PHP脆弱性の影響なし 設定画面URLの「.php」は無関係
-
7
メアドを検索→AIで“その人専用フィッシングメール”を生成する手法、クリック率が約2.7倍に 7000人以上で実験
-
8
GMO不正アクセスの犯人サイト、ドメイン停止を確認
-
9
「対策を後回しにしたサーバが軒並み狙われている」 相次ぐ不正アクセスにラックCTOが警鐘
-
10
Anthropic、独自の“創薬活動”に着手 社員1人のバイオ企業を買収、小児難病の治療薬研究を進める
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR