Windows 7、値下げと無償アップグレードで大ヒットなるか?
米Microsoftが10月22日発売のWindows 7で展開している積極的な値下げと無償アップグレードは、初速をつけ、好調に年末商戦を乗り切る駆動力となり得る。
しかし、VistaからWindows 7への無償アップグレードは1社当たり25台までに限られており、このため一部のSMB(中堅・中小企業)は2009年末まで待ってからハードを入れ替えるかどうかを議論することになるかもしれない。Windows 7のリリースまで既存のハードウェアインフラを使い続ける選択をする企業もあるかもしれない。既に、苦労してVistaにアップグレードするのを避けるため、移行を延期してWindows XP搭載のハードを使い続けているというのにだ。
Microsoftは6月25日に、Windows 7はVistaよりも約10%安いこと、26日から提携先の小売店で同OSを大幅な割引価格で予約販売することを発表した。Microsoftの広報担当者によると、米国ではWindows 7 Home Premiumのアップグレード版は119.99ドルで、Vistaの同等エディションは129.99ドル。Windows 7 Home Premium通常版はVistaの同等エディションより約40ドル安い。
Vista搭載のPCを購入する人は、Windows 7 Upgrade Option ProgramでOSをアップグレードできる。このプログラムは2010年1月3日まで実施される。
Windows 7をできるだけ多くのPCに載せるため、MicrosoftはHewlett-Packard(HP)と提携して、Windows 7リリース前にHP製PCを購入した人が簡単にUpgrade Option Programを利用できるようにしている。この提携の下、HPの顧客はアップグレードとアップグレードユーティリティディスクに加えて、必要なドライバをすべてインストールするHP Upgrade Assistantを利用できる。
富士通の米国法人は、Vista Home PremiumまたはVista BusinessがインストールされたノートPC「LifeBook」の購入者にWindows 7へのアップグレードを提供する。
10月22日に、Windows 7は英語、スペイン語、ロシア語、韓国語など14言語で発売される。10月31日にはヘブライ語、タイ語、ラトビア後などさらに21言語のバージョンをリリースする。
アプリケーションやソフトウェアプラットフォームをクラウドに移行するという話が増えているにもかかわらず、Microsoftは依然として、PCのローカルドライブでソフトを実行するという従来のモデルに強く縛られている――少なくとも、今のところは。同社の2008年の売上高の3分の1(200億ドル)は、OS販売によるものだ。
だがVistaに向けられた世間の憎悪、GoogleやAppleが提供する代替製品との競争激化から、Microsoftは大ヒットを飛ばす次期版OSを必要としている。だからWindows 7には値下げや無料アップグレードなどのインセンティブが付いているのだ。
「ユーザーの中に残るVistaの後味の悪さを消すためだ。それに、Windows 7にいいスタートを切らせる必要がある」とGartnerのアナリスト、マイク・シルバー氏は取材に応えて語った。だが同氏は、「企業にとってはそれほどいい状況ではない。Microsoftは無料アップグレードの数を顧客当たり25台に限定しているからだ」と注意を促している。
このような制限は、Windows 7のリリース前にハードを入れ替えようとしているやや規模の大きなSMBに影響する可能性がある。PCメーカーを通せば、この1社25台という決まりにも裏口ができるかもしれない。PCメーカーがMicrosoftと直接この問題について交渉してくれる可能性があるからだ。「PCメーカーにはある程度の裁量があるが、彼らが明確に要求を出す必要がある」とシルバー氏は言う。
MicrosoftがWindows 7の価格を積極的に設定しているのは、勢いを付ける必要があるからだとシルバー氏は付け加えた。「Microsoftは、好調な出だしを切って、それから年末商戦でいい実績を出せるようにしようとしている」
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