NAVER関連のコメントにレスしてまわる「金子さん」って?
「○○さん、はじめまして。ネイバージャパンの金子です」――ネイバージャパンには、検索サイト「NAVER」について書かれたブログ記事やTwitterのつぶやきを探し、コメントを付ける“金子さん”という人がいる。
本当は10人くらいいて分担して作業をしているんじゃないか――カバー時間の長さ、レスの早さからそんなウワサもある“金子さん”の正体は、ネイバージャパンでユーザーコミュニケーションを担当する金子智美さんだ。同社には昨年4月に入社。それまではPR会社でmixiを使ったマーケティングなどをしてきた。
プレスリリースの配信など基本業務をこなしながら、「NAVER」「ネイバー」、場合によっては「NEVER」といったキーワードでブログやmixiに書かれたユーザーの意見を収集する。1つ1つコメントをし、合間合間にTwitterをチェック。通勤途中にはiPhoneを使い、深夜に投稿されたつぶやきを見る──といった具合に、1日のうち18時間程度をユーザー意見への対応に使っているという。「ユーザーがアクティブな時間に、意見を探す時間をなるべく合わせるようにしています。でもちゃんと寝てますよ(笑)」
Twitterアカウント「@naver_jp」の運営も担当し、ユーザーとコミュニケーションを取りながら1日40~50件ほど投稿する。
「げっ、うわ来たよ」と反応されることも
「最初は『げっ、うわ来たよ』と反応されることもありますね」――ユーザーの声を探しているとネガティブなコメントを見つけることもある。投稿したユーザーは突然現れてコメントするNAVER社員に驚くというが、2~3回やりとりを続ければ、仲良くなれたり分かってもらえるという。
サイトの改善要望を見つけた場合には担当部署に伝えて改善を図る。集めた意見の反映は早ければその日のうちに行い、時間がかかる場合にはユーザーに反映状況を報告する。「一緒にサービスを作っているという感覚を持ってもらい、一緒に盛り上げてもらいたい」と、改善状況を報告することでサービスに対する親近感を持ってもらう狙いもある。
キーワード検索し、意見を見つけたらコメントを付ける――同社が“人力マーケティング”と呼ぶユーザーとのコミュニケーション活動は、昨年5月から実施している。
サービスをスタートした当初、「とにかく無名で、わざわざこちらに声を届けてくれる人が少なかった。何か反応を知りたいと思った」と、ブログやメディアを巡って掲載記事を記録していた。
サイトを巡る中で、「こちら側にも人がいることを分かってもらえれば、NAVERをすこしでも身近な存在に思ってもらえるかもしれない。見ていることが相手に伝わらないのはもったいない」と、ブログへのコメントや公式Twitterを始めたという。
金子さんが名前を出して活動するのは「『中の人』というあいまいな呼び方をされるのは嫌だったから」。ユーザーに対しても同様で、“層”としてユーザーをくくるのではなく、いろいろな人がいることを認識しながらサービスを作っていく方針だ。
炎上しないコツは「相手のトーンに合わせること」
これまでの活動の中で、やりとりが「炎上」したことは一度もない。やりとりのコツは、「相手のトーンに合わせること」。TwitterならばTwitterらしい、mixiならばmixiらしい口調で話しかける。「ネイバージャパンの金子としてお話するので、きちんとするところはきちんとします。でも、堅苦しいと警戒されてしまう。そのコミュニティーの空気から浮かないように心がけています」
文字だけで気持ちをうまく伝えるのは難しいときもある。「特にTwitterは140文字に抑えなくてはならない。長く語りたいときなどは難しいなぁと思いながら書いています。でもそれも面白さの1つです」
人力マーケティングは、今後ユーザー規模が拡大してもできる限り1人で続けていくという。「人力マーケティングは、ほかの検索サービスではやっていない。労力がかかるからこそ続けていこうと思っています」
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