トートバッグ問題で佐野研二郎氏がコメント発表 サポートデザイナーが「第三者のデザインをトレース」認める
東京五輪・パラリンピックのエンブレムを制作した佐野研二郎氏のデザインによるトートバッグにネット画像の無断使用が指摘されている問題で、佐野氏は8月14日、問題になったデザインは、佐野氏の管理のもと複数のデザイナーと共同で制作したもので、デザインの一部について第三者のデザインをトレースしていたことを確認したという。佐野氏はサポートのデザイナーから渡されたものがトレースしたものだったことについて「想像すらしていなかった」とし、「社内での連絡体制が上手く機能しておらず、私自身のプロとしての甘さ、スタッフ教育が不十分だった」として謝罪した。
問題になったのは、サントリービールが実施した「夏は昼からトート」キャンペーン。30種類のトートバッグデザインのうち、ネット上の画像を無断で使用したものではないかという指摘が相次ぎ、13日には佐野氏の申し出で8種類を取り下げた。
佐野氏によると、デザインは、夏を連想させるコンセプトを佐野氏が手がけ、制作業務をサポートする複数のデザイナーにコンセプトに従ってデザインや素材を作成してもらい、佐野氏の指示に基づき、ラフデザインを含め約60のデザインをレイアウトしてもらったという。
この過程で「スタッフから特に報告がなかったこともあり、私としては渡されたデザインが第三者のデザインをトレースしていたものとは想像すらしていなかった」という。指摘を受けて調べたところ、一部について第三者のデザインをトレースしていたことが判明したとしている。
第三者のデザインを使ったことについては著作権に詳しい弁護士の法的見解を確認中という。だが「法的問題以前に、第三者のものと思われるデザインをトレースし、そのまま試用するということ自体がデザイナーとして決してあってはならないこと」であり、「許諾を得られた第三者のデザインであったとしても、トレースして使用ということは私のデザイナーとしてのポリシーに反するもの」としている。
その上で「何ら言い訳にはなりませんが、今回の事態は、社内での連絡体制が上手く機能しておらず、私自身のプロとしての甘さ、そしてスタッフ教育が不十分だったことに起因するものと認識しております。当然のことながら、代表である私自身としてもしかるべき責任は痛感しており、このような結果を招いてしまったことを厳しく受け止めております」と謝罪している。
過去の作品についても問題があるというネット上の指摘については「制作過程について法的・道徳的に何ら問題となる点は確認されておらず、権利を主張される方から問い合わせを受けたという事実もございません」と否定した。
また東京五輪・パラリンピックのエンブレムは佐野氏が個人で応募したものであり、「今回の案件とは制作過程も含めて全く異なるもの」として、「模倣は一切ない」という立場に変わりがないとした。
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