「『脱再販』は意図していない」 筑摩書房、朝日新聞の記事に抗議
筑摩書房は12月24日、Amazon.co.jpが行う本の値引き販売に同社のみが参加したと伝えた朝日新聞の報道について、「事実が曲解され、誤解を招く恐れが強くあり、看過できぬ」とする抗議文を、山野浩一社長名で公表した。
記事全体として、同社が「『脱再販』に加担しているような文脈として読めてしまう」が、同社は値引き販売を「正反対の理念と意志」で行っているとし、担当記者に対して改めて同社に取材し、より正確な記事を掲載するよう求めている。
記事は24日朝刊に掲載された「本の値引き、仁義なき攻防」。再販価格維持制度に基づく定価販売を守りたい出版業界と、値引き販売を推進するAmazonとの“攻防”を伝えたもの。Amazonが1月中旬ごろまで行う本の値引き販売に筑摩書房のみが参加し、一部の書籍を2割引きすると書かれていた。
筑摩書房の抗議文によると、同社は「Amazonの値引き販売に参加した」のではなく、同社が展開する本の値引きセールに「Amazonも参加した」が正確な表現という。このセールは事前に全国の書店に告知して参加を募っていたほか、2001年、02年、11年にも行っており、11年にもAmazonは参加しているという。
また、記事は全体として「筑摩書房が率先して『脱再販』に加担しているような文脈として読めてしまう」と指摘。このセールは、再販制度の弾力的運用である「時限再販」(発行後一定期間が過ぎれば書店が自由に価格を決められる制度)の一形態であり、「むしろ、再販を護持するための方策の1つであると理解」しているという。このため「記事の意図するところとはむしろ、正反対の理念と意志のもとに展開するものであることを、あらためて表明する」としている。
同社は朝日新聞の担当記者に抗議し、「あらためて当社へきちんと取材をしたうえで、より正確な記事をなるべく早い段階で掲載するよう、強く要請した」という。
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