太洋社に連鎖、書店14社が休廃業 東京商工リサーチ調査
出版取次中堅の太洋社が自己破産を申請するまでの一連の動きに連鎖し、書店の休廃業が相次いだ。東京商工リサーチによると、3月14日までに14社(個人企業含む)・16店舗が休廃業。倒産した芳林堂書店とあわせて15社に連鎖したとしている。
太洋社は、2月5日に自主廃業に向けた動きに入ると発表。その時点で約300法人・800店舗の書店と取引していた。
東京商工リサーチによると、太洋社の動きに連鎖して閉鎖・休業を発表した書店は、茨城県つくば市の友朋堂書店、鹿児島市のひょうたん書店、さいたま市の愛書堂書店、北九州市のアミ書店など14社16店舗。複数店舗を運営していたのは友朋堂書店のみで、残りの13社は1店舗のみの零細事業者だった。
これらの書店は多くが地方にあり、「このままでは地域に書店が一店舗もない『書店空白エリア』が拡大する恐れがある」と指摘。「取次業者のパイの奪い合いのしわ寄せは、地域書店と地方の読者が受けることになる」としている。
芳林堂書店の倒産による約8億円の焦げ付きが太洋社の破産の大きな要因になったとの見方もある。「出版取次は書店に対する流通やファイナンス機能も兼ね合わせているため、取引の戦略上、ある程度の債務履行の延滞を認めざるを得ないケースもある」という。ただ「自社の資金繰りに致命傷を与えるまで引き延ばすことは経営判断のミスとの指摘もある」としている。
2015年の出版社の倒産は38件で、2年連続して前年を上回った。
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