著作権保護期間「作者の死後70年」に 青空文庫、元日に「Public Domain Locked」と嘆く
米国を除く11カ国が参加する環太平洋連携協定(TPP)の新協定「TPP11」が昨年12月30日に発効したのにあわせて、日本の著作権保護期間が作者の死後50年から70年に延長された。著作権保護期間延長に反対し、毎年元日に「Happy Public Domain Day!」のバナーを掲示してその年にパブリックドメインとなった作家の作品を公開してきた青空文庫は、今年元日、「Public Domain Locked」と書かれた黒地に赤のバナーを掲示し、保護期間延長を嘆いた。
日本の著作権保護期間については近年、現状の50年から、米国やEUと同等の70年に延長するべきか考える議論が国内で行われてきた。弁護士や研究者など有志が立ち上げた「著作権保護期間の延長問題を考えるフォーラム」(think C)での議論では、「保護期間延長にメリットは無い」との結論が出ていた。だが、TPPの議論に著作権保護期間延長が盛り込まれ、TPPから米国が離脱した後の「TPP11」関連法として改正著作権法が成立。昨年12月30日に施行された。
パブリックドメインの文学作品をネット上で無償公開している青空文庫は、著作権保護期間を70年に延長しようという動きに反対し、2005年から、パブリックドメインとなった作品を元日に公開してきた。10年からは、毎年元日に「Happy Public Domain Day!」のバナーを掲示していた。
今年元日、青空文庫のトップページには「Public Domain Locked」「今日からパブリック・ドメインとならず、青空文庫には加わりません」と、黒地に赤で書かれたバナーが登場。1968年に死去し、保護期間が50年のままだった場合は今年パブリックドメイン入りするはずだった村岡花子氏(「赤毛のアン」翻訳者)などの作品リストへのリンクが掲示された。また、青空文庫の創始者である故・富田倫生さんが著作権保護期間延長と青空文庫について書いた著作「『天に積む宝』のふやし方、へらし方」へのリンクが掲示されている。
70年延長を受け、Think Cやクリエイティブ・コモンズ・ジャパンなどは、「著作権保護期間の延長を乗り越えて、作品を死蔵から救うためのしくみを進めよう!」と題した署名活動を「change.org」で開始。絶版作品の保存・活用策や、権利者不明作品への対策、権利者が自ら作品のオープンな利用ルールを宣言する仕組みの普及などを訴える署名を募っており1月4日午前11時までに、2000人近い署名が集まっている。
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