日本IBM、新型メインフレーム「z15」発表 データ漏えい防ぐ新機能搭載
日本アイ・ビー・エムは9月13日、メインフレームの最新モデル「IBM z15」を発表した。11月15日から出荷を開始する。17年に発売した「z14」の処理能力を高めたモデルで、筐体サイズを従来の固有サイズから業界標準の19インチフレームに小型化した。価格は個別見積もり。
同じ性能のLinux専用モデル「IBM Linux ONE III」、ハイブリッドクラウド環境向けストレージ「DS8900F」も併せて発表した。出荷開始日は前者が9月24日、後者が11月15日。
z15はシステム内だけでなく、外部と連携した環境下で使われるデータを保護するプライバシー制御機能「IBM Data Privacy Passports」を搭載する。z15から社内のプライベートクラウド環境やパブリッククラウド環境、外部企業にコピーされたデータを追跡し、必要に応じてアクセスを無効化できる機能で、個人情報などの漏えいリスクを低減する。
z14に引き続き、システム内の全データを暗号化する「全方位暗号化技術」も備え、欧州のGDPR規制にも対応できるセキュリティ性能を確保したという。
z15に内蔵されているプロセッサの処理能力を、シャットダウン時と再起動時に一時的に増強することで、システムメンテナンスなどの計画停止から素早く復旧できる新機能「IBM System Recovery Boost」も搭載する。処理能力向上に要する料金は無料とするため、導入企業は業務停止の影響を軽減できる他、コスト削減効果も見込めるという。
z15はこの他、米IBMが7月に買収完了した米Red Hatのオープンソースソフトウェア「Red Hat OpenShift」や、自社のミドルウェア群「IBM Cloud Paks」に対応しており、ハイブリッド・マルチクラウド環境でアプリの開発・稼働することも可能。
日本アイ・ビー・エムの山口明夫社長は「Red Hatの買収が完了し、連携することによって、プラットフォームフリーの環境を提供できるようになった」と強調した。
同社の朝海孝執行役員(システムズ事業本部長)も「z15は業界標準の物理設計に対応したクラウドデータセンターだ。オープンハイブリッド・マルチクラウドのプラットフォームとして、IBMだけでなく、AWSやAzureなど、さまざまアプリケーションを動かせる。だが、データがマルチクラウド環境に広がった時でもしっかりガードできるよう、セキュリティ性能を強化した」と語った。
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