Innovative Tech
粘着力でフィードバックする触覚ディスプレイは、納豆も再現可能? 阪大と東北大の「StickyTouch」
Innovative Tech:
このコーナーでは、テクノロジーの最新研究を紹介するWebメディア「Seamless」を主宰する山下裕毅氏が執筆。新規性の高い科学論文を山下氏がピックアップし、解説する。
大阪大学と東北大学の研究チームが11月に発表した触覚ディスプレイ「StickyTouch」は、表面の粘着力を動的に変化させることでフィードバックを行うものだ。同研究は、SIGGRAPH Asia 2019において、Best Demo Voted by Committeeを受賞した。
表面の粘着力を局所的に変化させ、ユーザーに触覚フィードバックを与えるシステム。温度により粘着力が変化する「感温性粘着シート」を用いて、粘着の強度を制御する。
プロトタイプには、ペルチェ素子を使用している。ペルチェ素子とは、2種類の金属の接合部に直流電流を流すと、上面で冷却し、下面で加熱する電子部品。直流電流の向きを変えると冷却面と加熱面が入れ替わることから、高精度の温度管理ができる。
このペルチェ素子と基板を使用したモジュールを作成し、グリッドパターンに配置。モジュールを8×8マトリックスで感温性粘着シートの下に設置し、ステンレス鋼プレートをモジュールと感温性粘着シートの間に配置する。これによって150×150ミリの接着可変表面を構築する。
各モジュールは個別に制御が可能で、セ氏30~50度の範囲で制御する。境界温度(40度前後)付近を制御することにより、接着力を動的に変更できる。操作はPCで行い、任意に選択した配置に基づいて、表面の特定部分を接着領域に変更する。
プロトタイプは、モニターと重ねることも可能だ。応用例として、納豆を表示して、その部分だけ粘着し質感を提示したり、粘着でスワイプしている指を止めることでどの部分を見ればよいのかを粘着で伝えたりできる。VR(仮想現実)と組み合わせた粘着体験も考えられる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
GMO、ランサム被害にあった顧客に新しいPC提供へ 犯行グループは1人の顧客情報公開か
-
2
NECのルータ「Aterm」、PHP脆弱性の影響なし 設定画面URLの「.php」は無関係
-
3
GMO、不正アクセス実行犯の手がかりに懸賞金 1億5000万円規模
-
4
「楽天トラベル」に不正アクセス 顧客情報最大約260万件など流出か 予約者約3.6万件のクレカ情報も
-
5
GMO、攻撃者の公開情報に「アクセスは絶対に控えて」 悪質な拡散者には法的措置を準備
-
6
GMO不正アクセス、犯人側は「27日に顧客のPC攻撃」予告 GMOが端末回収、ホワイトハッカーが解析中
-
7
So-net、会員情報約259万件が漏えい 一部メールサービスではパスワードも流出
-
8
「自分の個人情報が漏えいした……どうすれば?」 IPAが対処法公開
-
9
Google、プライバシーポリシーに「Gmail」「Googleフォト」のデータを広告に使う例外を追加 回避方法は
-
10
タイムズカー、お見舞金3000円の算定基準は? パーク24に聞いた
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR