「大谷選手は被害者」と米連邦検察 口座ひも付けの電話番号・メールアドレスが水原氏に変更されていた
米カルフォルニア州地区連邦検察(USAO-CDCA)は4月11日(現地時間)、米ドジャースの大谷翔平選手の通訳を務めていた水原一平氏による違法賭博への送金事件について、銀行詐欺罪(最高懲役30年)の容疑で訴追したと発表した。被害は1600万ドル(約24億5000万円)以上としている。
訴状とともに提出された宣誓供述書によると、水原氏は2021年11月から24年1月までの間、大谷選手の当座預金口座から1600万ドル以上を不正送金しており、その指示は水原氏に関連するデバイスとIPアドレスから行われたとしている。
口座は18年に開設しており、水原氏は英語が話せない大谷選手とアリゾナ州の銀行支店に同行。年俸を受け取るための口座開設を手伝っており、口座に関する詳細設定も通訳していた。「開設した口座にアクセスできた」(エストラーダ連邦検事)という水原氏は、日本語が話せない大谷選手の会計士や財務顧問などに対し、大谷選手の意向であるかのように、この口座にアクセスしないように伝えたとされる。
宣誓供述書によると、水原氏は21年9月に違法なスポーツブックでギャンブルを始め、数カ月後には多額の損失を出し始めたという。この間、大谷選手の銀行口座の連絡先情報が変更され、その口座が水原氏の電話番号と水原氏につながる匿名のメールアドレスにリンクされたとされる。これは、二段階認証などの本人確認も水原氏に届いていたものと考えられる。
また水原氏は、銀行に大谷選手であると偽って電話をかけ、行員をだまして大谷選手の銀行口座から違法賭博行為の関係者への電信送金を指示したという。なお、ギャンブルで勝った時の賞金は、大谷選手の口座ではなく水原氏自身の口座に送金していたとされている。
水原氏は、24年1月から24年3月にかけて、同じアカウントから「eBay」とライブコマースの「Whatnot」経由で約1000枚のベースボールカード(約32万5000ドル相当、日本円で約5000万円)を購入し、「ジェイ・ミン」という偽名で、大谷選手が現在所属するMLBのクラブハウスに郵送させた疑いもあるという。
すでに実施した法執行機関のインタビューで、大谷選手は水原氏の電信送金の承認を否定したという。大谷選手は自身の携帯電話を警察に提供しており、警察は大谷選手が水原氏の違法賭博行為や借金の支払いを認識していたり、関与していたりすることを示唆する証拠はないと判断した。
会見に登壇したエストラーダ連邦検事は、銀行に大谷選手であると嘘をついて水原氏が大規模送金を承認させたくだりで「この点を強調したい。大谷氏はこの事件の被害者とみなされている。 ここで口座からブックメーカーへの1600万ドルの送金を大谷氏が承認したことを示す証拠はない」と説明している。
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