AdobeのナラヤンCEOが退任表明、18年の長期政権に幕 「最高の日々はこれから」
米Adobeのシャンタヌ・ナラヤンCEO(62)は3月12日(現地時間)、18年にわたる任期を終え、後継者が決まり次第退任する意向を表明した。退任後も同社の取締役会会長にとどまり、新CEOへのスムーズな引き継ぎをサポートする。次期CEOの選定に向けては、社外取締役のフランク・カルデローニ氏を委員長とする特別委員会が設置され、社内外から候補者の検討が進められる。
ナラヤン氏は28年前の1998年にAdobeに入社し、2007年から18年間にわたりCEOとして同社を牽引してきた。同氏のリーダーシップのもと、Adobeの従業員数は約3000人から3万人以上に拡大し、売上高は10億ドル未満から250億ドル以上にまで大きく成長した。
近年はAI主導の時代に向けてAdobeを成功に導き、業界をリードする基盤を構築した実績を持つ。2022年には米Figmaの買収を計画していたが、これは各国の規制当局の懸念を受け、断念した。
ナラヤン氏は従業員宛てのメッセージの中で、今回の退任を「決して別れではなく、熟考のための時間」であると説明している。また、AIによって形作られるクリエイティビティの次なる時代で、Adobeがそれをリードする絶好の立場にあると強調し、「Adobeの最高の日々はこれからやってくる」と語っている。
この発表を受け、米Microsoftのサティア・ナデラCEOは「世界で最も重要なソフトウェア企業の1つを築き上げ、クリエイターや起業家の可能性を広げた」とその功績を称えた。また、Figmaのディラン・フィールドCEOも「思慮深く、親切で、Adobeのビジョン追求に妥協がない」と評し、共に過ごした時間への感謝と今後のさらなる活躍を祈る言葉を贈った。
Adobeは同日、2026年度第1四半期の業績も発表した。売上高は前年同期比12%増の64億ドルで、第1四半期として過去最高を記録した。GAAPベースの純利益は18億9000万ドル(非GAAPベースで24億9000万ドル)だった。特に「AIファースト」の年間経常収益ARRが前年同期比で3倍以上に増加し、サブスクリプション売上高も13%成長するなど、AI機能の拡充が奏効している。
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