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生産終えるはずの「ELECTRIBE」、ニコ動で人気復活 「売れちゃってしょうがない」

» 2008年04月28日 07時37分 公開
[松尾公也, 岡田有花,ITmedia]

 「そろそろ生産を終えようとしていたころに、急に売れ出して。『何でだろう』と思っていたら、ニコニコ動画とYouTubeのおかげ。売れちゃって売れちゃってどうしょうもない」

 2003年に発売したコルグのシンセサイザー「ELECTRIBE MX」「同SX」が、昨年末ごろから急に売れ始めた。ELECTRIBEをかっこよく演奏した動画「ニコニコ動画」や「YouTube」にアップロードされ、魅力を知った人が買い求め始めたのが原因だ。

 国内の人気の起爆剤になったのは、ニコニコ動画に昨年10月に投稿された「チーターマンのテーマ (ACID MIX)」(ニコニコ動画へのリンク)。今年4月27日までに13万回以上再生されている。YouTubeに投稿された演奏動画も世界で人気。「ELECTRIBE」で検索すると1400件以上ヒットし、10万回以上再生されている動画もある。

 「ニコニコ動画やYouTubeに“ジャパネットの高田社長”がいっぱいいて、プロモーションしてくれているような感じ」と、同社営業担当の水原徹さんは言う。


画像 ELECTRIBE SX
画像 ニコニコ動画に昨年10月に投稿された「チーターマンのテーマ (ACID MIX)」

画像 YouTube「ELECTRIBE」の検索結果

 動画投稿サイトを通じた再ヒットがなければ、07年始めごろに生産を終えるつもりだった。「記録媒体がスマートメディアで、手に入りにくくなっているのでもうやめてしまおうかと」――在庫がなくなってきたところで急に売れ出し、驚いてその原因を調べたところ、YouTubeとニコニコ動画から火が付いたことが分かったという。

 ELECTRIBEは今も品薄状態が続く。生産終了計画はとりあえず凍結。「売れているうちは作ろうと思っている」(水原さん)という。

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