2013年に考えておくべき「年収を上げる2つの方法」

「ボーナスは出たけれど、自分はもっともらえるだけの働きをしたのではないか」。お金だけが働きがいではないけれど、給料が高くて困るということはない。ズバリ、もっと年収を上げるにはどうしたらいいのか? 2つの方向から考えてみよう。

» 2013年01月24日 10時00分 公開
[PR/ITmedia]
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 働けど働けどわが暮らし楽にならざり、じっと手を見る──そんな石川啄木の歌があるが、IT業界で日々戦う読者のみなさんも、冬のボーナスの明細を見てそんなことを思った方もいるかもしれない。「出ただけまだいい。頑張ったけれどウチは1円ももらえなかった……」「ボーナスは出たけれど、自分はもっともらえるだけの働きをしたのではないか」。そんなそれぞれの思いもあるだろう。新しい年を迎えたこの時期、自分の働き方を見つめるいいタイミングでもある。

 お金だけが働きがいではないけれど、給料が高くて困るということはない。ズバリ、もっと年収を上げるにはどうしたらいいだろう? ここでは、プロに聞いた年収アップの「2つの方向性」を見ていき、IT業界の戦士たちが迎える良き新年の道しるべにしていただきたい。

photo 2012年度の全体の平均年収は442万円(前年比−4万円)。IT系は?

IT業界、年収の動向は?

 自分はどのくらいのポジションにいるのか。IT業界の年収動向をチェックし、自分の位置感を把握しておこう。

 転職支援サービス「DODA」が公開した2012年度版の年収データがある。これによると、全体の平均年収は442万円で、前年から4万円ダウン(中央値は400万円)。生涯に受け取る賃金の合計は平均2億909万円となっている。

 業種・職種別に見てみよう。IT/通信の技術系は平均で474万円となり、10業種のうちで4番目に高い。中でもITコンサルタントは平均655万円と、全100職種中でも5位の高さだ。プロジェクトマネージャーも630万円と全職種で7位。SE・プログラマは427万円、サーバーエンジニアは454万円、ネットワークエンジニアは439万円、テクニカルサポートは408万円、ヘルプデスクは416万円、研究開発は528万円、社内SEは583万円だった。

photo 出典:インテリジェンス「平均年収/生涯賃金データ2012」(以下同)
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 Webサイト運営などに携わる「クリエイティブ系」の平均年収は386万円。Webプロデューサー/ディレクターは458万円、Webデザイナーは337万円、Web編集/コンテンツ企画は355万円だった。

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10分で“本当の年収”がわかる

DODAのサイトでは10分程度で年収を査定してくれる無料サービスもある。まずは自分の「市場価値」を把握してから年収アップについて考えてみよう。

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では年収を上げるには?

photo 「『年収』とはなんでしょうか?」と問いかけるというDODAキャリアコンサルタントの渡辺悠子さん

 自分の年収のポジションは把握できただろうか? 「もっと上がるはずでは」と思った方は、ではどうすれば年収アップにつなげることができるのだろう。

 転職支援サービス「DODA」でさまざまなエンジニアを支援してきたキャリアコンサルタントのみなさんにその考え方を教えてもらった。

その1:年収レンジの高い会社に入る

photo 「どんな案件が動いているか、知ってるかどうかで全然変わってくる」と話すDODAキャリアコンサルタントの河崎達哉さん

 「年収を上げる2つの方法」のうち、1つはズバリ「年収の高い会社に転職する」ことだ。

 「コンサルティングファームの年収上昇率は高い。SIからの転職で200万円アップの事例もある」と話すのはDODAキャリアコンサルタントの河崎達哉さん。コンサルティングファームほどではないが、ネットサービス事業者なども上昇率は高く、活発なソーシャルアプリケーションプロバイダ(SAP)なども好調という。クリエイティブ系も、実際の制作経験がある人、同じ業界の同じ職種への転職は即戦力として年収がアップしている事例が多いという。プロデューサー/ディレクターは、SNSプラットフォーマーや業績が好調なSAPなら100万円単位でのアップも可能で、実例もあるそうだ。

 「年収の高い会社に入る=大手企業に入る」とは限らない。自分のスキルをもっと高く評価してくれる会社にジョインするという考え方もある。例えば、ある会社ではデザインやディレクションのスキルを評価されない場合もあるが、これからメディア事業を始めようと計画しているWeb企業ではそのスキルを求めており、報酬面でも高く評価してくれるかもしれない──といった具合だ。

 問題は、こうした突っ込んだ情報を自分で集めるのは難しいことにある。自社のWebサイトに求人情報や条件を掲載している企業は増えているが、「スピードが速い業界なので、採用スピードも速い。3カ月前なら内定が出た人も今では出ない、といった場合もある」「どんな案件が動いているか、知ってるかどうかで全然変わってくる。ある企業である案件が動いているのでそこで実績のある人を欲しがっており、それ以外の実績をアピールしてもダメな場合がある」と、ビジネスと同じように採用市場も常にビビッドに動いている。

 その企業がどんな人を求めているのか、その“社風”や採用傾向、面接の対策といった点も最後の最後で採用の決め手になりうるものだが、見落としがちでもある。こうした情報はGoogle検索で探してみても見つからないものなのだ。

 企業の自社サイトの情報はひんぱんに更新されるわけではなく、載っていない情報はたくさんある。こうした生の情報は、求人案件を通じて日々採用担当者と接している専任の法人営業が豊富に持っている。Web検索で片っ端から会社の評判を探して回っても得られない情報があり、ネットに載っていないそんな情報こそがクリティカルなものだ──ということは知っておきたい。

その2:中長期的に自分の価値を上げる

 もう1つの年収アップの方法は、「中長期的に自分の価値を上げていく」という道だ。今すぐ年収アップは望めないかもしれない、決断によってはむしろ下がるかもしれないが、比較的長い目で実力を付けていき、将来の年収アップを中長期的に目指していく──そんな考え方だ。

 自分の価値を上げるスキルとは、具体的にはどんなものだろう。アプリ系では「例えば、会計の業務知識に強い方は残れるだろう」と河崎さん。会計系に強いSIに入り、関連案件を経験すれば業務知識も身についてくる。簿記も2級以上から、中小企業診断士などの資格も評価になるという。

 平均年収の高いITコンサルタントでは「開発と上流を両方やること」が求められるという。「大手SIに新卒で入社し、3年間上流をやっていた、という人より、二次請けSIerの企業で3年Java実装を経験し、さらにその上の設計や要件定義にも携わった方のほうがコンサルティングファームは欲しがるだろう」(河崎さん)という(あるファームの人は「火を噴いた案件で修羅場を経験した人」とも言っていたそうだ)。

photo 「自分の仕事の複雑性を高めていくことが重要」と語るDODAキャリアコンサルタントの江口遼さん

 DODAキャリアコンサルタントの江口遼さんは「自分の仕事の『複雑性』を高めていくことが重要」という。クリエイティブ系でも、作業を分担するスタッフの1人として携わるより、自ら見積もりなどを行いスタッフを引っ張っていくディレクターやプロジェクトマネージャーなどのほうが年収も高くなる。「組織マネジメントもできる」など、「どれだけ複雑なものに対応できるかが、長期的に見て年収を上げるカギになるのでは」とアドバイスする。

 今すぐ高年収の企業には転職できなくても、自分にプラスになる業務を経験できる会社に飛び込んでいくという転職も1つの考え方だ。転職で年収が下がるケースは珍しくないが、その職場で身につけたスキルや業務知識を武器に将来の年収アップにつなげ、生涯賃金を上げていくという、一見遠回りな手段が向いている人もいる。

 あるいは今の社内にとどまり、必要なスキルを身につけ社内で高く評価される人材になるといった考え方もある。キャリアコンサルタントとの相談を通じ、業界の状況や自分の立ち位置に気付き、こうした決断をした人もいるという。

共通するのは「キャリアの見つめ直し」

 どんな道を選ぶにせよ、常に念頭に置いておきたいことがある。

 DODAキャリアコンサルタントの渡辺悠子さんは、年収アップを望む人に「『年収』とは何でしょうか」と問いかけているという。「やはりそれは市場や組織から求められている評価です。年収レンジが高いということは、市場から求められているから高い評価を受けているということでもあります」(渡辺さん)。

photo 「市場から求められるのはとても大切」というDODAキャリアコンサルタントの菅原将太さん

 DODAキャリアコンサルタントの菅原将太さんも「市場から求められるのはとても大切」と強調する。「『がんばってやってきたけれど、気がついたら浦島太郎だった』『会社がつぶれたから来たけれど、自分に市場価値がなかった』といった方もいる。目の前にあることをがむしゃらにやることは社会人の大前提ですが、自分が携わっている仕事や業界は大丈夫なのか、市場から求められているのか、常に振り返っておく必要があるでしょう」という。

 例えば「単なる開発者より、サービス運営やマネタイズといった部分を含めたビジネス開発もできる人が評価されている」(菅原さん)といったトレンドもある。「高い年収」とは、企業にとってはそれを支払うのに見合う価値があるということでもある。「自分自身が求められる人材になっていくべきです。自分の勉強も重要だし、いまの会社でやっていることが目指しているものと全然違うのなら、一度リセットすることも必要」(渡辺さん)。

 とはいえ、自分が今どこにいるのか。変化が早く、常に走り続けなければならないIT業界では見失いがちだ。とはいえ、キャリア形成を考える際には業界の現在と将来の動向、採用市場の動向まで検討しなければならず、エンジニアが1人で考えるには荷が重い上に、ネット検索では得られない情報も多い。

 豊富な知識を持ち、実際に多くの転職者を支援してきたキャリアコンサルタントの活用も、自分を客観視するための手段の1つだろう。「キャリアコンサルタントを『相談者の道しるべ』にしてほしい」と江口さんは話していた。

市場から評価されるためにも、まずは自分の評価がどの程度なのか知っておく必要がある。

DODAの無料年収査定サービスは、67万人以上(2012年5月時点)が利用した実績のある無料年収査定サービス。ネットから簡単に試すことができ、キャリアから想定できる「適正年収」を、DODAが独自に開発したシステムで算出する。

自分の“本当の年収”はどれほどなのか。まずは気軽に試してみよう。

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提供:株式会社インテリジェンス
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia ニュース編集部/掲載内容有効期限:2013年2月21日

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