おどおどしながらティッシュを渡す「iBones」 少ない動きの、言葉を超えた表現力

 ロボットが集まるイベント「第1回 ロボデックス」(1月18~20日、東京ビッグサイト)の片隅に、ひっそりと目立たないロボットがいる。サイズは、筆者の身長(160センチ)の約半分くらいの大きさで、存在感がないわけではない。チラシを手に挟み、来場者に渡そうとしているのだが、動きが少なくあまりにもおどおどしているため、つい通り過ぎてしまうのだ。彼の名は「iBones」。小刻みに揺れ、おどおどしながらティッシュやチラシを渡してくれる。

iBones おどおどしながらティッシュなどを渡してくれるロボット「iBones」

 足元にはレーザーが付いており、人が近くにいるかどうかを判定。顔認識はできないものの、人との距離をみながらチラシを差し出してみたり引っ込めてみたりする。

iBones 足元のセンサー

 物の受け渡しにちょうどいい距離になれば、紙を持った手をそっと差し出す。受け取ると、指のセンサーで受け取ったかどうかを判断し、受け取ったと判定されれば控えめなお辞儀をする。iBonesがおどおどしているときでも、こちらから紙を引き抜けばお辞儀をしてくれる。開発したのは、豊橋技術科学大学 情報・知能工学系 インタラクションデザイン研究室の学生だ。

iBones

 AIを用いた会話や高度な音声認識技術をアピールする企業が多い中、展示会の片隅にいた何も言わないロボット。その言葉にはならない表現力は、言葉をはるかに超えていた。

太田智美

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太田智美
太田智美

小学3年生より国立音楽大学附属小学校に編入し、小・中・高とピアノを専攻。大学では音楽学と音楽教育(教員免許取得)を専攻し卒業する。 その後、慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科に入学。人と人とのコミュニケーションで発生するイベントに対して偶然性の音楽を生成するアルゴリズム「おところりん」を生み出し、「おところりん:ソーシャルネットワークにおける偶然性を用いた音楽生成(Otocororin: a chance music for social network systems) (http://koara.lib.keio.ac.jp/xoonips/modules/xoonips/download.php/KO40001001-00002010-0075.pdf?file_id=44931) 」を修士論文として提出。同研究は、情報処理学会 第12回「Internet and Operation Technology(IOT)」研究会において学生奨励賞を受賞。 同大学院を修了後、2011年にアイティメディア株式会社に入社。営業配属を経て、2012年より@IT統括部に所属し、技術者コミュニティ支援やイベント運営、記事執筆などに携わる。2014年4月から2016年3月までねとらぼ編集部に所属。2016年4月よりITmedia ニュースに配属される。これまでの代表作は「世の中やっぱり金でした 71万円の大金を積んで誰よりも早く『iPhone 6 Plus』の使い勝手を検証してみた (http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1409/10/news139.html) 」「スケスケでまるみえじゃないですか! 人によっては透明に見えるドレスを作ってみた (http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1502/27/news152.html) 」「あの日、Twitterのくじらが出なかったもう1つの理由 (http://www.atmarkit.co.jp/ait/articles/1401/08/news082.html) 」「ゆとり世代が問う『好きなことをやって何が悪い!』(シリーズ) (http://www.itmedia.co.jp/keywords/yutori_generation.html) 」「はじめてのAI(連載) (http://www.itmedia.co.jp/news/series/5264/) 」など。 Twitter:@tb_bot (https://twitter.com/tb_bot)

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