情報を小出しに伝えてくれるロボット「Muu」 決して“便利”ではないロボットに未来感
「仮想的な生き物」をモチーフにした、ニュースを読んでくれるロボット「Muu」が「第1回 ロボデックス」(1月18~20日、東京ビッグサイト)に展示されている。Muuは、指定したニュースサイトから情報を引っ張ってきて、情報を小出しに伝えてくれるロボット。人間が「なになに?」「うんうん」などと相づちを打つと、「○○がね、○○したんだよ。」「それでね~」などと、短くやさしい文章でニュースを教えてくれる。
音声は、奈良県の5歳児の声を基にしたもの。「聞きとりにくい」という人もいるようだが、筆者の場合は5分ほどで慣れ、わりとスムーズに内容が聞きとれた。
開発したのは、豊橋技術科学大学 情報・知能工学系 インタラクションデザイン研究室の学生。「ロボットがわーと話すのではなく、徐々に人とコミュニケーションを積み重ねていくように設計した」(担当者)。
「例えば、幼い子どもと話していると、『○○ちゃんと遊んだんだ』という言葉がきっかけで、大人が『どこで遊んだの?』と聞き返す。すると、子どもは『公園で遊んだんだ』と答える。子どもは全部話すのではなく、10のうち1から6くらいの情報を自分で話す。そういうやりとりを、ロボットでもやりたかった」(担当者)
興味深いのは、「ニュースを伝える」というミッションを持ちながらも“便利ロボット”ではないということ。あくまでも話の主導権を持つのは「ロボット」で、人間が教えてほしいニュースをロボットが教えてくれるわけではなく、セレンディピティ要素が強い。
また、「Muuの目をちゃんと見ていないと話してくれない」のも特徴の1つ。近くに立っているだけでは黙ってしまう。担当者は言う――「話は聞いてくれる相手の存在が大事。人間だって、目をそむけて適当に相づちを打たれたらその人はどっかに行ってしまうでしょう? Muuはそれと同じ」。
相づちロボットと言われて真っ先に思い浮かぶのが、人間の話に相づちを打ってくれる「いっしょに笑おう!うなずきかぼちゃん」だが、Muuはその逆。ロボットの言葉に対し、人間が相づちを打つ。
ロボット「おもしろいことあったんだよ。聞いてほしいなぁ。聞いて聞いて」
人間「なになに?」
ロボット「自動運転が~~~」
今とは違う、少し未来の“便利”がここに隠れているような気がした。
(太田智美)
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