小寺信良のIT大作戦

たばこ休憩なき時代の“一服”をどう取るか 温熱と“聞こえない音”で休む、JT子会社のアイマスクを試す(1/3 ページ)

 日々仕事していく中で、折を見てのリフレッシュは重要だ。昭和時代ならタバコ休憩といった方法が堂々とまかり通っていたところだが、ほとんどの人がタバコを吸わなくなった現代では、「どのタイミングで」「どのように」は悩むところである。

 2025年、中国企業の深センのオフィスを訪問したことがあるのだが、中国では昼食休憩の際に昼寝するというのが習慣として認められており、お昼どきになるとオフィスの照明が落とされる。また昼寝用のエアマットなどを机の下敷いて本格的に寝る人もおり、休み方もそれぞれ工夫されていた。

 とはいえ、短時間でパッと寝られるタイプの人はいいだろうが、そうでない人は10分15分ぐらい横になっても、リフレッシュできたかどうかは疑問が残るところである。

 そんなおり、スピード休息アイマスク「Relaxonic Cover(リラソニックカバー)」という製品をご紹介いただいた。昨年3月27日から5月18日にかけて、「Makuake」にてクラウドファンディングされていたリラックス製品である。目標金額 50万円のところ、応募金額約470万円でフィニッシュした。11月からはAmazonにて一般発売も開始されている。通常価格2万7500円となっている。

スピード休息アイマスク「Relaxonic Cover(リラソニックカバー)」

 開発したのは、日本たばこ産業の100%連結子会社であるMENTAGRAPHだ。リフレッシュ製品の元祖ともいえるたばこの会社からこうしたリフレッシュ商品が出てくるというのは、ある意味自然な流れではある。

 今回はそのRelaxonic Coverをお借りして、1週間ほど試すことができた。忙しい現代人にとって、短時間でのリフレッシュはビジネスマンとしての死活問題にも直結する。どれくらいの効果があるのか、検証してみたい。

遮光、音響、温熱効果を備えたデバイス

 Relaxonic Coverは、モノとしては幅の広いアイマスク状のデバイスである。サイズ調整できるよう面ファスナーが付いている。内側は厚手のクッション素材となっており、頭の周囲をぐるっと一周する格好だ。表面には電源部があり、ここで本体の電源を入れたり、バッテリーを充電する。

幅広のアイマスクとして着用
本体には電源ボタンと充電端子があるのみ

 内側は目に当てる部分が少しくぼんでおり、使用中は内蔵ヒーターにより目の周囲を約40度にあたためるという機構が内蔵されている。また耳が当たる左右にスピーカーが内蔵されており、ここから音楽が流れるという仕掛けだ。

目に当てる部分がすこしくぼんでいる

 温熱アイマスクにスピーカーが付いたもの、と理解していただければいいが、このスピーカーからは人の耳には聞こえない超高周波音(ハイパーソニック)を含むサウンドが再生される。耳には聞こえないので、ハイパーソニックは皮膚で感じさせるというアプローチを取っている。この特殊スピーカーはオリジナルで開発されたものだ。

スピーカーも新規開発

 内部機構は、外部カバーから取り外せるようになっている。カバーは一般の洗濯機で洗濯できるので、清潔な状態で使い続けることができる。

内部機構と外部カバーは分離できる
内部機構を取り出したところ

 本体にはコントロールできるところはなく、操作は専用アプリから行う。専用アプリでできることは2つ。1つは休息する際の設定だ。5分、10分、20分のプリセットがあるほか、自分で時間設定もできる。加えてサウンドの選択もできる。

専用アプリでコントロール

 もう1つは、リフレッシュスコアチェックだ。これはカメラで自分の顔を撮影して分析することで、休息の効果を測定する。リフレッシュできたかのか、実感が持てない場合もあると思うが、測定によってリフレッシュの度合いも定量化できる。

 こうした機能が評価され、Relaxonic Coverは今年、国際的に権威あるデザイン賞「iF DESIGN AWARD 2026」を受賞した。

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ベテランのテクノロジーライターである小寺信良さんがIT分野全般にわたって考察する。

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