「Japan IT Week 秋 2026」

「AIでエンジニア派遣は不要になる」のか? 各社に肌感を聞いた 求められる人材、明確に変化

 生成AIがコードを書くようになれば、企業がわざわざ外部からエンジニアの派遣を受ける必要はなくなるのではないか――AIの進化に伴ってエンジニア不要論がささやかれる中、エンジニア派遣という業態についても同様に需要がしぼむのでは、という見方がある。

 一方、10月21日から23日にかけて幕張メッセで開催中のIT展示会「Japan IT Week 秋 2026」では、エンジニアの派遣・紹介サービスの出展が複数あり、ブース前で足を止める人も散見された。現状でもエンジニア派遣に需要はあるのだろうか。素朴な疑問を出展各社にぶつけてみた。

 結論から言えば、回答を得られた企業からは、需要が減っているとの回答は聞こえてこなかった。しかし、求められている人材は明確に変化してきているという。

「実績は右肩上がり」だが……

 例えばIT人材の転職支援やフリーランスの案件紹介を手掛けるレバテック(東京都渋谷区)の担当者は「エンジニア業務はほぼAIに代替して良いのでは、という顧客の声もあるにはあるが、実績は右肩上がり」と話す。

 一方で求められるスキルは変化しており、ただコードを書くだけでなく、AIをコントロールし活用できる人材の需要が高まってきているという。「指示通りにプログラミングができるだけの人材は、企業から必要性を見直す声もある」といい、同社は同様の人材にAIスキル習得を支援するサービスを提供するに至っている。

レバテックのブース

 BREXA SOLVIA(東京都新宿区)の担当者も、同様の変化があると話す。「経験の浅いジュニアクラスが担う単純なコーディングなどは、AIに取って代わられがち」という。一方で、AIをどう制御し、どんなルールで動かすかを考えるエンジニアの需要は高まっているとした。

BREXA SOLVIAのブース

これまでにない人材が供給される?

 AWSに特化したエンジニアを育成・派遣するパーソル&サーバーワークス(東京都千代田区)の植木順也代表取締役社長も、AIを使える人材の需要が高まっているとの見方に肯定的だ。ただ、AIの使い方を学ぶこと自体は今後簡単になっていくとして、大きな差別化にはならないとみる。むしろそれ以外のスキル──例えばコミュニケーション能力に長ける人材の重要度が上がるとの考えだ。

 「20〜30年前のITエンジニアは、黙々と画面に向き合うタイプでも、能力があれば通用した。しかし今は、その領域にAIが入ってきている。だからこそ、これからのエンジニアには、顧客が成し遂げたいことに対して、IT技術でどう実現するかを考え、リードする役割が求められる」

 人材の供給源も変わるかもしれない。植木氏は個人的な見方と断った上で、これまでは情報工学を学んでエンジニアになるのが王道だった一方、今後は営業経験者や経営を学んだ人がITを身に付けてエンジニアになる可能性が出てくるかもしれないとの考えを示す。「こうした人材にITリテラシーがあれば、技術を教えることで“化ける”かもしれない』(植木氏)

パーソル&サーバーワークスのブース
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