これがF1レーシングチームが求めた腕時計 カシオ“エディフィス”「ECB-800」の攻め方(2/3 ページ)

» 2018年08月10日 10時00分 公開
[山本敦PR/ITmedia]
PR

EDIFICEシリーズ初、“攻めのオレンジ”を採用した

 文字盤にも立体感を演出するためのデザインエレメントがふんだんに散りばめられている。太陽光充電に対応するタフソーラー仕様の文字盤にはカーボン調のパターンが浮かび上がり、覗き込むと時計の針が浮いているように見える。さらに成形文字盤の基板に凹凸処理を施してインジケーターの役割を持たせた。

成形文字盤の基板に凹凸処理を施してカーボン調のパターンとしている

 成形文字盤の軽さを生かし、強度を確保するための難しい一体成形はグループ会社である山形カシオの巧みな金型製造技術によるものだ。そして時分を表すインデックスの力強く大胆な形状もEDIFICEシリーズのコンセプトを象徴している。

 「ECB-800」にはカラーバリエーションモデルがある。オールシルバーの「ECB-800D-1AJF」のほか、ブラックIP(イオンプレーティング処理)のベゼルとした「ECB-800DB-1AJF」、そしてベゼルにバンドもブラックIPという「ECB-800C-1AJF」の3種類だ。

 ブラックIPベゼルとした「ECB-800DB-1AJF」はキーカラーに“オレンジ”を採用した。「EDIFICEシリーズではあまり使ったことのなかったオレンジを、モータースポーツの華やかさや、本機に使われている技術の先進性を象徴するアイコンにしたいと考えた」という富松氏。オレンジのカラーリングはいくつものパターンを試作して、最終的にブラックIPとシルバーのバンドにもベストマッチするオレンジを選んだ。

キーカラーを効果的に配置したデザイン画

 そしてベゼルの内側によく目を凝らしてみると、ベゼルリングの内側のガラスに、きらりと輝くオレンジが着色されているのが分かるだろうか。これはガラスに直接オレンジ色の蒸着処理を施して、ワンポイントカラーにしているのだという。

ブラックIPモデル。ベゼルのすぐ内側をよく見ると、ガラスにオレンジ色の蒸着が施されており、ワンポイントカラーとしてキラリと光っている

 他の2つのカラバリモデルにも“ブルー”のワンポイントが効果的に配置されている。落ち着いたスーツルックの装いにもさり気なく華やかな色合いが添えられそうだ。

クルマ好きのハートをつかむ「ターゲットタイムインジケーター」とは

 「ECB-800」に搭載されている、メタルアナログウォッチとしては異彩を放つ先進的な機能を紹介しよう。

レーシングチームが求める機能とは?

 EDIFICEをはじめ、「G-SHOCK」や「OCEANUS」などカシオの高機能腕時計の多くは「マルチミッションドライブ」という開発思想が見られる。これは複数の超小型モーターによる制御システムにより、時針・分針・秒針の動きに高い表現力を持たせるというもの。「ECB-800」は時針と分針に1つ、スピードインジケーター用のインダイアルに1つ、本機を象徴する機能である「ターゲットタイムインジケーター」と連動する秒針に1つという、合計3つの超小型モーターを搭載している。

 ここで着目したいのは、ターゲットタイムインジケーターの機能だ。そのコンセプトを荒井氏に聞いた。

 「あるタイムを基準に設定して、次に計測するタイムとの差分を時計で表示し、なおかつその記録を最大200件まで保存・解析できる機能です。「EQB-800」に続いて「ECB-800」にも搭載しました。発端はレーシングチーム「TOM'S」(トムス)のクルーとのディスカッションの中、実際のレーシングシーンでチームが欲しいと思う、あるいは期待する腕時計の機能を聞いたとき、『チームの車がサーキットを周回するペースが手もとで簡単に確認できたらいいね』と話していたことです。カーレースの多くは1周のラップタイムがだいたい決まっているものなので、そのタイムに近づくと時計が事前にカウントダウンしてくれる機能としてターゲットタイムインジケーターを開発しました」(荒井氏)

右側面にはBluetooth接続用のボタンとターゲットタイムインジケーターの起動、ラップタイム記録用のボタンを搭載している

 その機能は複雑なようで意外にシンプルだ。操作もベゼル右下のボタンを使って時計単体でも簡単にできてしまう。

 最初に自分が応援するチームのレーシングカーがサーキットを1周するタイムを「ターゲットタイム」(目標タイム)として記録する。その後、2周目の計測が始まり、時計の秒針が9時の位置にセットされ、先ほど記録した目標タイムの30秒前になると、ターゲットタイムインジケーターでカウントダウンを始める。周回後、右下のボタンを再びクリックすると、2周目のラップタイムが記録されると同時に、目標タイムとの差をターゲットタイムインジケーターで確認できる。

 「時計のメモリに保存されたラップタイムの記録を、レース後にグラフ化して時計の液晶ディスプレイで参照したり、あるいはスマホアプリの画面上で確認しながら楽しめるのがこの機能の醍醐味(だいごみ)です」(黒羽氏)

ラップタイムのグラフ表示

 1000分の1秒単位という精度でラップタイムが記録できるところも圧巻だ。液晶に表示されるグラフは上下7ドットで段階的に表示され、速いラップタイムほど最も背の高い「7」の位置に近づく。

 1レースで記録できるラップタイムは最大200件。古いラップタイムは新しいレースのラップタイムに上書きされてしまうが、Bluetoothでペアリングしたスマホアプリ「EDIFICE Connected」(iOS/Android)に書き出して残せる。

スマホアプリ「EDIFICE Connected」に書き出して残せる

 このターゲットタイムインジケーターだけを切り出して細部をフォーカスしてしまうと、実際のレーシングチームのクルーやモータースポーツの熱心なファンだけが楽しめるマニアックな機能のように思えてしまうかもしれないが、自身でサイクリングなどのスポーツを楽しむ方にも役に立つ。また今年の平昌(ピョンチャン)オリンピックで話題を集めたアイススケート団体パシュートのようなスピード競技を観戦するとき、手元に「ECB-800」があればひと味違うレース観戦ができるに違いない。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.


提供:カシオ計算機株式会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia NEWS編集部/掲載内容有効期限:2018年9月9日

CASIO WATCH SQUARE