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» 2020年02月25日 10時00分 公開

社内に広がる分析の輪(2):「nehanがあれば、誰でもデータを使える」 ドリコムのソシャゲ開発現場で“分析するプランナー”が生まれたワケ

[PR/ITmedia]
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 ビジネスにおけるデータ活用のシーンは、重要な意思決定に限らない。日次・週次の進捗(しんちょく)確認や、プロジェクトの振り返り、進捗が思わしくない原因の究明――といった具合に、業種に関係なくデータ活用の場面は多岐に渡る。

 しかし、データを意思決定に使う現場と分析者が分かれている場合は、社内のデータをスムーズに活用できないことも多い。ベンチャー企業のnehanは、こうした課題を解決しようと、現場担当者がプログラミング不要でデータを分析できるツール「nehan」を提供している。本連載では、業務を変革した分析初心者やデータサイエンティストたちに、nehanを使うことでどのような効果を得られたのかを聞いていく。

 今回は、ソーシャルゲームの企画・開発などを行うドリコムの佐藤正明さんと福島一樹さんに話を聞いた。佐藤さんと福島さんが所属するチームでは、nehanを使ったデータ分析をゲームの企画や運営に役立てているという。

 同社はデータ分析の専門組織を抱えているが、現場担当者であるプランナーやディレクター職で直接データを扱っている社員がいるのは、佐藤さんたちのチームだけだ。そんな“異色な現場”で、何が起こっているのだろうか。

左からnehanの山田哲大さん、中原誠社長、ドリコムの佐藤正明さん、福島一樹さん

「分析依頼のロスをなくしたかった」 “分析するプランナー”が生まれたワケ

 福島さんはエンジニアとしてのキャリアを持つが、約20人いるチームの企画職ほぼ全員がプログラム経験のない非エンジニアだ。ソーシャルゲーム開発の現場では、一般的に日別、週別、月別のアクティブユーザーや、ユーザーごとの課金率、ゲーム内イベントの参加率などを見ることが多い。そのデータ量は膨大で、数百〜数千万行に及ぶデータから必要なものを抽出・集計しなければならない。

 ドリコムでは、ソーシャルゲームに関するKPIはBIツールを使って確認する仕組みが整っている。しかし、タイトルごとに異なるKPIを設けることもあり、ゲーム内イベントの振り返りなどに必要なデータを確認するには、分析組織やチーム内の分析担当者に依頼する必要があった。依頼の内容によっては、データの用意に数日かかったという。

 福島さんは「分析者に依頼したときに、依頼が混み合っていて数営業日必要だと言われたこともありました。しかし、それだとデータを見られるまで作業に取りかかれない、または今ある情報を元に次の企画に取り掛からざるをえない状況が発生することがあるんです」と指摘する。

 そこで、佐藤さんはデータ抽出サービス「Amazon Athena」を使って、プランナーにSQLを覚えさせようと計画した。Amazon Athenaは、Amazon S3に保存・蓄積したログを、SQLを使用して分析できるサービス。プランナーが自分で見たいデータを抽出できるようになれば、分析者への依頼する手間やコミュニケーションロスなどを減らせると考えたからだ。

佐藤さん

 佐藤さんは、「分析者に依頼をすると、どういう目的でどういうデータが必要なのか、細かく背景を聞かれます。ですが、全てのプランナーがそのデータの必要性を明確に説明できるわけではないんです」と、もどかしさを語る。

 加えて、ソーシャルゲームは何か問題が起きたらそれをすぐに解消する必要があるため、深い分析をする時間がなかなか取れない。分析者への依頼で生じる時間のロスは、無視できないものだった。

 しかし、プログラム経験がないプランナーにとって、SQLの習得はハードルが高かった。SQLを書かずにデータを扱う方法がないかと検討していたときに出合ったのがnehanだった。

 nehanは、プログラミング不要でデータの前処理や分析業務を行えるツール。あらかじめ用意されたノードをドラッグ&ドロップでつなぎ合わせるだけで統計解析や機械学習を実行でき、分析初心者でもデータの加工、集計、結合などを行えるのが特徴だ。

 「nehanなら、SQLをたたかず、直感的にデータを抽出できます。Excelの延長線上で使えると思い、導入を決めました。現状、必要なデータの抽出や分析はnehanだけで十分です」と佐藤さんは説明する。

 エンジニアのバックボーンがある福島さんは、nehanをチームに浸透させるための旗振り役を務める。「エンジニア出身なので、データの取り込み方さえ分かってしまえば、どういう風にnehan向けにデータを加工すればいいかもすぐ理解できました。nehanの導入はスムーズで、特につまずきもなかったです」(福島さん)

プランナー同士が数字に基づく議論を展開 「データの出し間違い」も減少

 現在、6人のプランナーがnehanを使ったさまざまな分析に取り組んでいる。具体的には、nehanでAmazon Athenaからゲームのログを取り込み、ユーザーIDごとのアクセスデータや課金データなどに分け、それぞれをデータセットとして用意。プランナーは、それらのデータセットを自由に組み合わせ、自分の目的に合った分析を行う――という流れだ。

 何かしらの示唆が得られたデータや、KPIに関わるデータはnehan内のダッシュボードにまとめ、チーム全員が確認できるようにしている。データセットやダッシュボードは毎日自動更新されるため、常に最新のデータをチェックできる。

nehanを使ったデータ分析の流れ

 分析の内容もさまざまだ。例えば、ゲーム内イベントを開催したときは、nehanを使ってユーザーを1日のプレイ時間でセグメント分けし、それぞれどのように遊んでいるかをチェックする。イベントが難しすぎるとユーザーの離脱が増えるが、簡単すぎても長く遊んでもらえない。そういった事態を防ぐため、事前に「このセグメントの人たちには、今回のイベントでこんな風に遊んでほしい」という仮説を立て、その結果を確認するためにデータを使うそうだ。

福島さん

 その他にも、ゲーム内アイテムの利用状況を基に、ログインボーナスで付与すべきアイテムの仮説を立てたりと、プランナー同士で数字に基づく議論を交わしているという。佐藤さんは「企画の精度も上がりました」と胸を張る。

 nehanを使うメリットは、Excelではとても処理しきれない量のデータを扱えることだけではない。福島さんは「データの出し間違いも減りました」と話す。分析業務では、SQLの書き間違いや、Excelの集計時の計算間違いが付きまとう。集計した結果のミスに気付かないこともしばしばあるだろう。GUIツールのnehanは、ノードごとに集計の経過をプレビュー画面で確認できるため、ミスがあっても気付きやすいという。

nehan利用画面のイメージ
nehanダッシュボードのイメージ

 初心者でも使いやすい操作性なので、分析経験のなかったプランナーからも「こういうデータを見られるようにしてほしい」と、次々要望が出るようになったそうだ。「売上を増やす、ユーザーの満足度を上げる、プロダクトの成長を高める――それらをどう実現するかを考えながら、そのきっかけとなるデータを日々探しています」と福島さんは話す。

 プランナーが直接データに触れる環境を作ったことで、プランナーたちの考え方や行動も変わった。「今までは何か知りたいことがあっても、『こんなことで依頼しても良いのかな』と考えてしまうことがありました。今は『とりあえず自分で調べてみよう』『欲しいデータと違うものが出てきたら、違う方法を試してみよう』と思えるようになったので、そこは大きく変わりました」(福島さん)

 たとえ思うようなデータを出せなかったとしても、その失敗の経験は次の分析に生かすことができる。試行錯誤しながらデータ分析のノウハウをためていくことで、チーム全体のデータリテラシー向上にもつながっていくだろう。ソーシャルゲーム業界では、いかに早く試行錯誤のサイクルを回していくかが重要になるはずだ。

 「実際には、自分たちではできない高度な分析も当然あります。簡単な分析は現場で行い、高度な分析は専門家に任せるという体制が理想ですね。会社としては、おのおのが本業に集中できるような環境を整えていきたいです」(佐藤さん)

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提供:株式会社nehan
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia NEWS編集部/掲載内容有効期限:2020年3月24日