スポーツウォッチの革命児、カシオ「G-SQUAD」新作 アクティビティー8種類に対応 使って分かった“高機能”の中身は?

カシオ計算機のスポーツウォッチ「G-SQUADシリーズ」に新モデルが登場した。63gという軽量ながら、ランニングや水泳などアクティビティー8種で運動データを計測できる“高機能”な腕時計だ。その実力を見ていく。

» 2023年03月31日 10時00分 公開
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 カシオ計算機がアスリート向けの「G-SHOCK」である「G-SQUADシリーズ」の新モデルを2023年3月に発売した。それが「GBD-H2000」だ。わずか63gながら、機能面からも実用面からもG-SHOCKファンと“スポーツパーソン”待望の進化を果たしている。

 GBD-H2000ではジョギングや水泳、ジムでのトレーニングなど8種類のアクティビティーで運動データなどを計測可能だ。またアスリートの運動データを分析してパフォーマンス向上に貢献してきたフィンランドのPolar Electro社(ポラール・エレクトロ社)と提携し、詳細かつ信頼性の高いトレーニング分析を実現。もちろんG-SHOCKシリーズのあらゆる魅力を踏襲しており、慣れ親しんだ“タフさ”や操作性、デザイン、装着感を追求したスポーツウォッチに仕上がっている。

 徹底的にスポーツ用途にこだわったGBD-H2000はどこが進化したのか。アスリート向けとうたう性能はいかほどか。実機を使った感想を踏まえつつ、その実力を見ていこう。

photo GPSや心拍センサーを備えていることを感じさせないサイズ感。ディスプレイの視認性をばっちりだ(「GBD-H2000-1AJR」を装着した様子)

マルチスポーツ対応 水泳からバイクまで8種類の運動データ計測

 GBD-H2000は全4モデル展開で、イエローカラーが印象的な「GBD-H2000-1A9JR」がフラグシップモデルに位置付けられる。そしてブルーの「GBD-H2000-2JR」、全身をブラックで統一した「GBD-H2000-1BJR」、ブラックにオレンジのアクセントを入れた「GBD-H2000-1AJR」というラインアップだ。

photo GBD-H2000のラインアップ。左からGBD-H2000-1BJR、GBD-H2000-1AJR、GBD-H2000-1A9JR、GBD-H2000-2JR

 このGBD-H2000最大の特長は、何といってもマルチスポーツ対応の点だ。8種類のアクティビティーに対応し、移動距離やラップタイム、心拍数、消費カロリーなど各種運動データをアクティビティーに応じて測定して可視化できる。具体的にはランニングとウオーキング、トレイルランニングで移動距離や速度、ペースなどを計測でき、バイク(自転車)では高度や道路の勾配まで測れる。またジムでの運動、インターバルトレーニング、プールでの水泳(プールスイミング)と、海や川での水泳(オープンウオータースイミング)でも運動データを測れる。

 計測したいアクティビティーを、時計左側のボタンで簡単に選択可能。アクティビティーのログは時計板面にデジタル表示される他、専用のスマートフォンアプリ「CASIO WATCHES」(iOS/Android)と時計を連携することで詳細な計測データやフィードバックを確認できる。例えばランニングの場合、CASIO WATCHES内では心拍数やペースなどの変動を折れ線グラフ化したり移動ルートを地図に重ねて表示したりできる。

photo 左中央の「ENTER」ボタンから簡単に計測したいアクティビティーを設定できる

「背泳ぎしました」まで計測 6つのセンサーを活用

 多数のアクティビティーに対応できる背景には、軽量かつ小型のボディー内に盛り込まれた各種センサーの存在がある。GBD-H2000にはGPS機能と、心拍計測が可能な光学式センサー、方位、高度/気圧、温度、加速度、ジャイロの6つのセンサーを搭載。

 このセンサーの活用例として、本モデルの製品発表会ではランニングやプールスイミングの例が挙げられた。特にプールスイミングではターン数の計測に加えて、1ターンごとに泳法をクロール、バタフライ、背泳ぎ、平泳ぎから判別できるとして記者たちを驚かせたのだ。

 またGPS機能は「L1」「L2」両方の周波数に対応しており、実際に使ってみても補足速度や補足後の精度ともに文句なかった。

消費エネルギーを三大栄養素で表示 疲労の回復予測も

 実際にGBD-H2000をランニングで使ってみると、走行時間はもちろん走行距離や平均ストライド(歩幅)も算出してくれた。さらに、どれだけ上り下りしたか(総上昇量と総下降量)も分かるため負荷を確認できるし、山の中を走るトレイルランニングなどで有効そうだ。

 またランニング後のトレーニング分析では、ランニング時の最大酸素摂取量(ランニングインデックス)によるフィットネスレベルの把握や、トレーニングの時間や強度によって心肺にかかった負荷(カーディオ負荷)の算出、そしてこれまでのカーディオ負荷の履歴から現在のトレーニング状況をフィードバックしてくれる。

 さらにトレーニングで消費したエネルギーを三大栄養素(炭水化物、タンパク質、脂質)の比率で表示する他、睡眠時に装着すれば睡眠による心身の疲労などからの回復度も計測可能だ。

photophoto この日のランニングでは、カーディオ負荷は16だった。また消費カロリーについては、消費エネルギー源も示してくれる

 これらの多彩なトレーニング分析データや睡眠計測データを出せるのは、Polar Electro社と連携したからだ。同社は心拍センサーなどを使ってアスリートのパフォーマンスを向上させるアルゴリズムを開発してきた業界の権威。過去には自転車競技「ツール・ド・フランス」など肉体のパフォーマンスを最大限に引き出す競技の出場チームをサポートしているなど、その名前を見たことがある読者も多いだろう。

 そんなPolar Electro社とカシオが連携し、Polar Electro社の独自アルゴリズムを活用することで、GBD-H2000で取得したデータを分析してユーザーにフィードバックする。

重さわずか63g 前モデルに比べ約38%軽量化

 このように多機能・高機能を実現するセンサー類を搭載しつつ、G-SHOCKに求められる耐衝撃性と20気圧防水というスペックを守っているのがハードウェア面のポイントだ。激しい運動中でも水中でもユーザーの身体の動きをサポートする。

 しかしG-SHOCK水準のタフさと本格的なスポーツウォッチの機能を両立させるには、どうしても本体サイズが大きくなってしまう。先代G-SQUAD「GBD-H1000」シリーズはボディーのみで101g。G-SHOCKの中では平均的な重量だが、筆者がランニング時に身に着けると重さが気になることがある。各種センサーが搭載されているなら101gという数字も妥当に思えるが、カシオの開発陣はランナー向けスポーツウォッチに負けない使用感を目指した。

 その結果、今回のGBD-H2000はボディーのみで63gを実現。前モデルのGBD-H1000に比べて約38%軽量化しながらも、外観は一般的なG-SHOCKのボリューム感を保っている。

 軽量化のため、カシオは設計を大幅に刷新。全体的な小型化進めつつ、特に軽量化に貢献したのが裏蓋の素材変更だ。GBD-H1000ではステンレスだった裏蓋に、GBD-H2000ではカーボン繊維強化樹脂を採用。カーボン繊維強化樹脂は弾性が大きいため強い圧力でたわむ可能性もあったが、裏蓋を凸レンズ状に膨らませる設計にして20気圧防水の基準をクリアした。

 「裏蓋には心拍センサーなどを搭載しています。センサーを搭載しながら耐衝撃性をもたせる裏蓋の開発は難航を極めましたが、トライアンドエラーを繰り返して実現しました」――開発を担当したカシオの小島一泰さん(企画部 第一企画室)はこう製品発表会で振り返った。

photo カーボン繊維強化樹脂バックを採用した裏蓋。心拍センサーなどが見える

装着感を重視 さまざまな姿勢に対応する“着け心地”

 スポーツに集中できるよう、使い勝手にもこだわっている。もともとG-SHOCKシリーズはタフなボディーを快適に装着できるよう、手首に沿わせるような固定角度でバンドを配置してきた。本体の重量や存在感あるボディーを支え、手首にかかる負担をうまく分散することで着け心地を向上させていた。

 一方で今回のGBD-H2000では、ある程度の幅で自由に動くヒンジを使っている。これはスポーツ時に想定されるさまざまな姿勢や動作にフィットする装着感を維持しつつ、心拍センサーの精度への影響を抑える工夫だ。

 実際、ランニングで使ってみると極めて高い快適性と、安定した心拍の測定環境を得られた。特に心拍データに関しては、ランのときも装着状態が変化して記録が不安定にならなかった。

photo バンドの取り付け角度は固定式ではなく180度まで開くことで、ランなどの途中に心拍センサーが検出できなくなるトラブルを防いでいる。軽量さと手首にフィットする絶妙のカーブで、ワークアウト時にも軽快な装着感をもたらしてくれた

 そして装着感が向上したことで、睡眠時にも使いたいというモチベーションが生まれた。存在感があるサイズだが、軽量かつ手首への当たりが柔らかいため就寝時に装着していても気にならない。各種アクティビティーで自分を磨いているときは、疲労の回復状況まで含めてトレーニング計画に役立てたいと考えるもの。詳細に睡眠計測データをフィードバックしてくれるので、本格的な睡眠記録にも使いたくなる仕上がりだ。

photophoto 一定期間の活動データなどをチェックできるCASIO WATCHESの「LIFE LOG」。睡眠の深さまで確認できる

 またユーザーへの負担だけでなく、環境への負担を減らす取り組みも実施している。「自然との共生をカタチに」をテーマに、バンドやベゼル、ケースにバイオマスプラスチックを採用。再生可能な有機資源を使うことで、自然への負担の低減が期待される。

 こうしてG-SQUADの新モデルであるGBD-H2000は、多くのアスリートやスポーツパーソンにとって快適なスポーツウォッチへと進化を果たした。

G-SHOCKのファッション性×スポーツウォッチの機能性

 誤解を恐れずに言えば、G-SHOCKは耐衝撃性や防水性能は機能性の評価はもちろんだが、筆者はこれまでG-SHOCKのスペックを満たしていることそのものを“ファッション”として受け止めていた気がする。それを身に着ける、使うことに意味があるといった具合に。

 だからこそ、多機能スポーツウォッチを使うときはG-SHOCKのスペックと比べるとある程度の妥協が必要だった。しかし今回GBD-H2000の実機を使ってみると、見た目こそ“普通のG-SHOCK”だが、軽量なうえに中身は100%アスリート向けだと分かった。ファッション性も機能性も満足だ。

 ここまでこだわっていれば、ファッション性に優れたこれまでのG-SHOCKと肩を並べる存在で、しかもスポーツ向けに進化し、そして軽い。ファッション性とスポーツウォッチの機能性が完全に融合された、他にはないような腕時計といっていいだろう。

 アスリートやスポーツパーソンには高い機能性と信頼性を提供し、効果的なトレーニングやパフォーマンスの向上をサポートする。そうでなくてもG-SHOCKの格好良さを体現しているのだから、多くの人が使えるはずだ。

 スポーツウォッチのジャンルは近年、計測センサーの精度向上やデータ分析ノウハウの蓄積から、大幅にその機能を向上させてきた。そうしたスポーツウォッチの進化をオールインワンにしたG-SHOCKはファン待望の製品であることはもちろん、従来のG-SHOCKのサイズ感や重量感に、高い機能性と装着感を盛り込んだ点で腕時計の新時代を切り開く製品だ。

 これまでスポーツに打ち込んできた人も、これから心機一転で新しく運動を始める人も、GBD-H2000がデータに裏付けられたサポートをしてくれる。興味を持った方はぜひ、実機に触れて軽さに驚き、実際に使って機能の高さに驚いてほしい。

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提供:カシオ計算機株式会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia NEWS編集部/掲載内容有効期限:2023年4月30日

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