「ICT教育に取り組むので、入学時にPCを用意してください」――1人1台端末を掲げるGIGAスクール構想が展開されてから、学校と保護者は端末の準備が必要になった。小学校や中学校なら自治体が支給するケースが大半だが、高校や大学では学校や各家庭が用意することも多い。
とりわけ高校からはプログラミングや情報処理など授業内容が深まるため、どんな端末でもいいわけではない。学校側で機種やスペックなどを指定するわけだが、用意までは課題がいくつもある。校内で即売会を開催するのは手間がかかるし、家庭に全て任せると購入場所も機種もばらばらになり、授業を実施する上で課題も多い。
決められた仕様のPCをスムーズに準備する方法はないのか。そんな課題を解決するヒントは、意外にも「Yahoo!ショッピング」にあった。教育からは程遠いイメージがあるが、どういうことか。
Yahoo!ショッピングの運営元ヤフーを傘下に収めるソフトバンクグループ企業で、GIGAスクール構想をはじめ教育分野でのIT活用支援に強みを持つSB C&Sに聞いてみた。
そもそもSB C&Sは、ソフトバンク創業当時のソフトウェア流通事業を継ぐ企業だ。いまではクラウドからIT端末まで幅広く“ITの総合流通”を担っており、取り扱いメーカーは4000社を、製品ラインアップは40万種類を超える。メーカーの1次代理店という立ち位置で、SB C&Sの代理店やパートナー企業を通して製品をエンドユーザーに届ける事業形態だ。
その規模から教育分野でのIT導入にも深く携わっており、ICT教育や教育DXの推進を後押ししている。そうした取り組みを通じて、学校など教育現場が抱いている課題や悩みの声を直接受け取っているのがSB C&Sの強みだ。
「GIGAスクール構想で推進された1人1台端末の整備を皮切りに、教育環境は常に変化を続けており、ICTを活用した学びを後退させず前に進めることが大切です。そのような状況で、端末をただ導入しただけではもったいないです。私たちは現場の先生方の意見を聞きながら、課題解決や端末活用に役立つ情報発信を強化しています」――こう話すのは、SB C&Sの野坂香里さんだ。
教育現場からは「端末はあるが活用が難しい」といった課題が上がっているという。コロナ禍が明け始めたタイミングでオンライン授業がなくなったり、ICTの活用が止まってしまったりした学校もある。そこでSB C&Sでは適切なパートナーと一緒に、教育DXの支援を精力的に続けている。
教育現場から寄せられる相談のうち、今後重要になるのが端末の用意と配布に関する課題だと野坂さんは考えている。入学やリプレースのタイミングで端末を用意する方法はいくつかあり、例えば端末の用意を各家庭に一任する方式「BYOD」(Bring Your Own Device)があるが、機種やOS、スペックなどがばらばらになるため授業を運営する先生側の負担が増えてしまう。
そのため自治体や学校側で機種や性能の基準を指定するのが一般的だ。小中学校の場合は、自治体の入札で決まった端末を、販売店が学校に一括納入するので大きな混乱は起きづらい。
リプレースについて考えるべきは、小中学校だけではない。GIGAスクール初年度以降に入学した中学生が高校に、高校生が大学や専門学校に進学しはじめるタイミングでもあり、上位モデルの端末が今後のICT教育に必要となってくる可能性が高い。
高校の場合、約半数は自治体が一括で用意するが、残る半数は端末の調達を各高校に任せている。後者は、学校と販売店が連携して生徒と保護者に端末を購入してもらう必要がある。
その際に採用される方式が「CYOD」と「BYAD」だ。適切なスペックの機種を複数選定し、その中から保護者が選択して購入するCYOD(Choose Your Own Device)と、特定の1機種を指定するBYAD(Bring Your Assigned Device)の2種類。これらを取り入れた端末の一般的な販売方法は、制服や教科書を買うのと同様に学校で即売会を開き、購入契約を結んだうえで現金を受け取るか後日振り込んでもらう方法だ。
「即売会方式では、数万〜十数万円の現金を回収して管理するリスクがあります。後日振り込む形式だと、数十〜百数十人分の購入者と振り込み内容を確認する作業が発生します。さらに会場の設営や先生の立ち会いなど、学校側の負担も大きいという課題があります」(野坂さん)
GIGAスクール初年度は即売会方式で対応したものの、「次はもっといい方法はないか?」と相談を受ける機会も多々あったと野坂さんは明かす。
そこでSB C&Sが推奨しているのが、ECサイトを使った端末の販売だ。販売店が専用のECサイトを用意し、保護者にそこから端末を購入してもらうことで、学校と販売店は受付対応などの業務や集金・集計の手間などを大幅に減らせる。注文データを取りまとめて管理できる手軽さに加え、端末を家庭に直送するか、学校に一括配送して生徒に配るか柔軟に選べる。
BYODの場合は「指定の端末を用意できれば購入場所はどこでもいいが、学校として公式ECサイトを用意している」と保護者に発信できるため、購入場所を迷う心配がない。しかし、そもそも販売店がECサイトを持っていない、ECサイトの運営ノウハウがないといった課題があるのが現状だ。
「私たちは新しいECサイトを使うのではなく、誰もが知るYahoo!ショッピングの仕組みを使って端末の整備を進めませんかと提案しています」(野坂さん)
コンシューマー向けに高い知名度を誇るYahoo!ショッピング。そのプラットフォームを販売店が使って端末を販売する。そのような“ウルトラC”を、Yahoo! JAPANと同じソフトバンクグループ企業のSB C&Sなら手間なく提供できる。
Yahoo!ショッピングを使うメリットはとても多い。まず、認知度が高く実績が豊富なため安心感を抱いてもらえる。さらに私たち消費者が使い慣れているYahoo!ショッピングの建付けと全く同じ仕組みのため使いやすい。そして端末購入時には普段の「Yahoo! JAPAN ID」を連携できるため、新たに個人情報などを入力する必要もない。
保護者にとって大きな利点が、購入時のポイント付与だ。決済方法を「PayPay」や「PayPayカード」にすることでPayPayポイント還元を受けられるほか、Yahoo!ショッピング内で開催される還元率アップキャンペーンが適用される。1台で数万円以上する買い物なので、還元されるポイントも多い。保護者にとっては実質的な値引きになるのだ。
学校側にとっても、ECサイトとして洗練されたYahoo!ショッピングの仕組みを使えるためトラブルも少なく、問い合わせやクレーム対応に追われずに済む。
Yahoo!ショッピングを使った端末販売の流れはシンプルだ。学校が端末を選定し、販売店と連携。販売店は、その学校専用のYahoo!ショッピングページを用意してURLを生徒や保護者に案内するだけだ。購入から支払いまでは自動的に処理され、対象の生徒や注文状況の確認も手軽に行える。注文がそろったら、販売店はSB C&Sに端末の手配を依頼し、端末の各種設定などキッティングをしたうえで学校に一括納品するか、各家庭に配送する。
この仕組みは、学校の負担を減らし、保護者の満足度を高められる。さらに販売店にも大きな利点がある。ECサイトの運営はある程度のスキルが必要だが、このスキームを生かせばECサイトの経験がない販売店でも難なく対応できる。自前のECサイトがあっても、Yahoo!ショッピングのネームバリューを生かせるメリットは大きい。
またECサイトを通じた直販ができない販売店もある。そこでSB C&Sでは販売店と保護者の間にSB C&Sの協力企業が入って、各学校の専用販売ページの制作・管理・運用から問い合わせ対応まで担う「BtoC EC販売サービス」を用意。この便利な仕組みをさらに広げたい考えだ。
さらにYahoo!ショッピングの利用料は、端末などの専用サイトで販売された売り上げに対する手数料のみだ。つまり、Yahoo!ショッピングの専用ページに掲載するだけなら0円。学校向け端末の購入が落ち着く年度区切りの5月以降もランニングコストがかからない。
すでにYahoo!ショッピングの仕組みを活用して端末を整備した事例も多く、高く評価する声が多数上がっている。即売会で苦労した学校や販売店からは、即売会では振り込みしか対応しておらず入金内容の確認に時間がかかっていたが、ECサイト販売に切り替えたことで振り込みを選んだ保護者が9割も減少し、確認作業の量が激減した。こうした「楽になった」という声が届いていると野坂さんは笑顔を見せる。
Yahoo!ショッピングでは、端末や周辺機器などのハード製品だけではなく、自社サービスや保証をセットにした販売もできる。さらにBtoC EC販売サービスでは、在学中利用ができるコールセンター対応やサポート窓口の用意も可能だ。これはSB C&Sならではの強みだといえる。ITの総合流通企業として培ってきたノウハウと、PCメーカーやソフトウェアベンダー、クラウドサービス各社との連携、豊富な取り扱い製品をフル活用することで実現している。
さらに、通常なら販売店がPCメーカーの製品を取り扱うには販売許諾を得るなどの手続きが必要だ。手続きに時間がかかってすぐに販売可否を決定できないと機会損失になる。しかしこのサービスではSB C&Sが主要なメーカーと提携・調整済みのため、必要な端末などの販売可否をスピーディーに決定できると野坂さんは強調する。
具体的には、ビジネスシーンでWindows端末が多く利用されているため、高校や大学からWindows端末を使いたいとの問い合わせも多いという。SB C&Sでは、EC販売可能な各メーカーのWindows端末をもちろん準備している。今後、社会全体でさらなるICT化が進むであろう現在、社会人になる前からWindowsに慣れておくのは、いまの学生にとってメリットがあるだろう。
ICT教育に欠かせない端末をどう用意するか。学校も保護者も販売店も負担を減らせる三方良しの仕組みが、Yahoo!ショッピングを使ったSB C&Sのサービスだ。学校は注文状況を手軽に把握でき、保護者はポイント還元を受けられ、販売店も掲載費用0円のうえに作業量を減らせる。
高校だけでなく、大学で学部ごとにスペックが違う端末を販売したり、企業の社員向け割引販売ページとして活用したりする引き合いも増えているという。
「すでにECサイトで販売している販売店さまも、これから取り組もうとしている販売店さまも、まずはぜひご相談ください。SB C&Sは教育分野でのIT活用を後押しするため、専任チームで販売店をフォローしています。ぜひ教育DXを一緒に進めていきましょう」(野坂さん)
ICT教育に使う端末の整備方法に悩んでいる学校や、効率的な方法で販売したいと考えている販売店は、SB C&Sに相談してみてはいかがだろうか。きっと役に立つ情報を提供してくれるだろう。
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アイティメディア営業企画/制作:ITmedia NEWS編集部/掲載内容有効期限:2023年7月8日