マウス操作できる「HHKB Studio」新登場 キースイッチは交換可能、ジェスチャーパッドもある

[山川晶之，ITmedia]

　リコー傘下のPFUは10月25日、小型キーボード「Happy Hacking Keyboard」（HHKB）の新モデル「HHKB Studio」を発表した。同シリーズで初めて、ポインティングデバイスやスワップ可能なメカニカルキースイッチ、ジェスチャーパッドを採用した。価格は4万4000円で同日より販売を開始する。

「HHKB Studio」

　HHKB Studioは、既存のHHKBシリーズと異なる新ラインの商品で、コンパクトなキー配列、シリンドリカルステップスカルプチャ構造はそのままに、マウス機能、ジェスチャーパッドを内蔵することで、ホームポジションを変えないままさまざまな操作を実現。PFUの米国拠点であるPFU Americaで企画されたもので、デザインは米Huge Designが協力しているという。

HHKBならではの「シリンドリカルステップスカルプチャ構造」を継承

　本体中央には、スティックタイプのポインティングデバイスが内蔵されており、キーボード下にマウス用の3つのボタンを搭載する。本体サイドの4カ所にジェスチャーパッドを内蔵。ソフトウェアでキー操作を割り当てることができ、画面スクロールやコーディング時のデスクトップ切り替え、ビデオ会議時のボリューム調整、写真や動画編集時のパラメーター調整などを直感的に行えるとしている。

ポインティングデバイスに加えジェスチャー機能も

　キーはHHKBオリジナルの静音メカニカルスイッチで、押下圧45gのリニアタイプ。HHKBとして初めてホットスワップに対応し、通常プロファイルかつ3ピン／5ピンのMXスイッチ（Cherry／Gateron／Kailh社製）と互換性があり、ユーザー自身でキースイッチを変更できる。ただし、HHKB Studioと互換があり、スイッチの突起部分がポインティングデバイスと干渉しないものを選択する必要がある。

Professionalシリーズで採用されている静電容量スイッチではなく、静音タイプのメカニカルスイッチを採用

キースイッチのスワップにも対応する

　HHKB Studio専用のキーマップ変更ツールも提供。ポインティングデバイスとジェスチャーパッドの設定ができる他、複数キーを同時押しするショートカットキーの1キーへの割り当て、カスタマイズしたプロファイルの「HHKB Studio」本体内への保存（4つまで）に対応。ファンクションキーによるコンビネーション入力のレイヤーを拡張し、「標準」「Fn1」「Fn2」「Fn3」の4レイヤー設定も可能だ。

キーマップ変更ツールも強化

　BluetoothとUSB Type-Cによるハイブリッド形式のマルチペアリング機能に対応。電源は単3電池×4本を使用し、劣化が避けられないリチウムイオンバッテリーと違った長期間の使用が可能。「一生モノとしての『馬の鞍』哲学を踏襲した」という。従来モデルと異なり、電池ボックスは筐体内に完全収納されている。