ひろゆき氏、GIGAZINEの楽天報道について三木谷社長を直撃
「GIGAZINE」が楽天市場の個人情報の扱いについて報じた件について、ひろゆき氏が三木谷社長を直撃した。三木谷社長は「GIGAZINEは読んだことがない」という。
「GIGAZINEってニュースサイト、あるじゃないですか」――6月29日、慶応義塾大学湘南藤沢キャンパス(SFC)で行われた講義にゲスト出演した西村博之(ひろゆき)氏は、同じくゲストとして招かれた楽天の三木谷浩史社長に対してこう切り出し、ニュースサイト「GIGAZINE」が指摘した、楽天市場の個人情報の扱いに関する問題について問いかけた(記事の最後に動画あり)。
2人は、同大で政策・メディア研究科特別招聘教授を務める夏野剛氏の「ネットワーク産業論」の講義にゲストとして参加。講義は学生からの質問に三木谷氏が答え、ひろゆき氏や夏野氏が補足するというスタイルで進んだが、学生からの質問が途切れたタイミングで、ひろゆき氏が三木谷氏に“GIGAZINE問題”の真相をただした。
ひろゆき氏によるとこの問題は、「楽天は何年か前、クレジットカード番号やメールアドレスを含む個人情報を第三者には開示しないという取り決めをした。だが、取扱高が高く信頼できる大手の何社かについては、契約書を結んだ上で個人情報を渡した。これについてGIGAZINEが『何年か前に言っていた約束と違う』と報じ、新聞報道に飛び火した」というもの。楽天は報道に対し、「事実誤認」などとコメントを出している。
三木谷氏は「GIGAZINEは読んだことがないが、新聞は読んだ」とした上で、「記事に、楽天が個人情報を売却していると書いてあったが、売却するはずがない。個人情報のダウンロード時に、システム利用料として1件10円をいただいている。クレジットカード番号を渡している9店舗については、買い物かごに『この店舗は特別なので、カード番号を渡します』と書いてある」と説明した。顧客のメールアドレスを加盟店舗に渡していることについては「独占禁止法の問題があり、メアドを渡さないと店舗がやりにくく、そこ(メアドを渡さないこと)はまだ実現していない」と述べた。
「楽天バッシングが流行っている」とひろゆき氏
ひろゆき氏は、「『渡さない』と言っていた個人情報を出したのは間違いだと思うのだが、ものを買った店にメールアドレス渡すのは当たり前。渡さないと決めた数年前の判断が間違いだったのでは」と指摘。「僕から見たら、ものを買った店に個人情報が渡るのは大した問題じゃない」と述べた上で、「楽天バッシングが流行っている」という見方を示す。
ひろゆき氏が考える“楽天バッシング”のもう1つの例が、新型インフルエンザに絡み、同社がマスク買い集めを奨励するようなメールを加盟店舗に送ったとしてネットやマスコミに批判され、同社が謝罪した件だ。
夏野氏も「あの時期に、『今マスク売った方がいいですよ』とアドバイスするのはスーパーバイザーとして適切」とフォローする。だが三木谷氏は「われわれにも倫理感に欠けるところがあったのでお詫びしなければ。言い回しが少し下品でした」と謝罪した。
ひろゆき氏は、GIGAZINEに指摘された個人情報の問題も、マスク買い集めの問題も「ちょっとした言い回し、言い方の問題」と指摘する。特にマスク問題については「マスクを必要としている人がいるんだから、いろんな人に行き渡るようにした方がいい、というのは商売として正しいこと」と話し、言い回しを気を付ければ問題にならなかったのでは、と指摘した。
リア充は叩かれる?
「悪いことをしていたら叩かれていいと思うんだけど、この2件は、別に悪いことをしたわけではない」――ひろゆき氏は、楽天や三木谷氏がネット上で叩かれがちなことを「不思議」と話し、「なんで楽天は“目の敵”にされやすいのか」と問いかける。
夏野氏が「それは、リア充だからでしょ」と応じると、三木谷氏はリア充という言葉が初耳だったようで「何?」と聞き返した。ひろゆき氏は「リアルが充実しているから嫉妬されやすい」と解説し、「JASDAQ上場企業の社長のリアルが充実していなかったら希望なさすぎじゃん!」と突っ込んだ。
ひろゆき氏は、三木谷氏のような“リア充”にはたくさんお金を使ってもらい、税金をどんどん払ってもらうべきという考えだ。「金持ちをおだてて金を使わせて、がんがん納税してもらったほうがいい。僕らが働かなくても、代わりに税金払ってくれたら生活保護をもらえるじゃないですか」
三木谷氏は、自著の収益を寄付しているという。寄付先ははっきり覚えてないそうだが、ひろゆき氏は「嫉妬されないためには、寄付について、もっと調べて広報したほうがいい(叩かれにくくなる)」とアドバイス。三木谷氏は「そうさせていただきます」と神妙に応じた。夏野氏は、「ひろゆきにこういうことで説教されてる三木谷って面白いな」と話し、会場の学生たちをわかせていた。
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