Googleと作家・出版社団体は9月22日、ブック検索をめぐる和解案の審理を延期するよう裁判所に求めた。
和解案の最終審理は10月7日に予定されているが、Googleらは和解案の内容を修正するためとして、ニューヨーク州南地区連邦地裁に延期を求めている。
この和解案はGoogleが昨年、Authors Guildおよび米国出版者協会(AAP)と合意したもので、Googleによる絶版書籍の電子化と商業利用を認める内容となっている。これに対し、出版社、作家、競合他社、規制当局、消費者団体は著作権、独禁法、プライバシーなどの観点から反対の声を上げている。9月8日の時点で、裁判所に寄せられた和解案への反対意見は約400件に上り、18日には米司法省が和解案を承認しないよう裁判所に求める声明を出した。
Googleと2団体は司法省などの関係者と会合し、和解案の修正を決定した。10月7日では、利害関係者が修正版の和解案を評価する時間がないとして、このほど審理の延期を要請した。
和解案に反対する団体Open Book Allianceはこれを受けて、「公共の利益に供し、革新を保護し、競争を促進しようとしている人々すべてにとっての大きな勝利」とコメントしている。同団体には出版社のほかMicrosoft、Amazon、Yahoo!などGoogleのライバルが加盟している。
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