AppleのCOO(最高執行責任者)ティム・クック氏は4月20日の決算発表会で、iPadの売り上げが同社の社内予測を上回ったこと、需要に対処するために生産を増強することを示唆した。
クック氏はまた、タブレットPCという新しいコンシューマー製品市場で足掛かりを築くために、iPadを「積極的」な価格設定にしたことも認めた。「ほかの製品でやってきたのと同じように、先発者利益を生かしたい」
Appleは「生産能力を増やしており、今後の状況を見ていく」とクック氏は付け加えた。「少なくとも初めは、需要の大きさに衝撃を受けた」
だが同氏は、カメラモジュール付きとうわさされる次期版iPadや、最近流出したとされる第4世代iPhoneの試作機に関する新たなニュースなど、今後のApple製品についてはコメントを避けた。「ライバルを手助けするつもりはない。だから(その質問には)答えない。今後の新製品には自信を持っている」
MacとiPhoneの売り上げが好調で、Appleの第2四半期(1〜3月)の売上高は135億ドルとなった。けん引役となったのはMacの売り上げ294万台と、iPhoneの875万台だった。iPodの販売は前年同期から1%減少し、約1000万台だった。
米国でiPhoneを独占販売しているAT&Tは、4月21日の投資家向け電話会見で、「製品の刷新」をほのめかした。これは6月に登場するとみられる新型iPhoneを指している可能性がある。AT&Tは1〜3月期にiPhoneを270万台アクティベートした。
当然ながら、Apple幹部は20日の会見で業績に満足していると述べた。iPadの初日と最初の1週間の販売台数は開示したにもかかわらず、同製品の売り上げは明らかにしなかった。
同社はプレスリリースで、iPadが4月3日に発売されてから1週間で50万台売れたと述べている。さらにジョブズ氏は8日の記者会見で、iPadのWi-Fiモデルに60万の電子書籍と350万のアプリがダウンロードされたと明らかにした。
AppleはiPadの3Gモデルを4月30日に小売店で発売する予定だ。米国外では5月10日に価格を発表し、予約を受け付ける。オーストラリア、カナダ、フランス、ドイツ、イタリア、日本、スペイン、スイス、英国では5月末までに発売される。
iPad 3GモデルはWi-Fiモデルよりも約130ドル高い。16Gバイト版が629ドル、32Gバイト版が729ドル、64Gバイト版が829ドル。早めに予約した人は4月30日にiPadを受け取れるが、今予約すると出荷は5月7日以降になる。
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