「iPhone 4Gを無料でゲット」という宣伝をメールやTwitterで流し、ユーザーの個人情報を収集しようとする手口が見つかったとして、セキュリティ企業の英Sophosが注意を呼び掛けている。
iPhone 4Gと呼ばれるApple iPhoneの次世代モデルは試作機流出のニュースで騒がれたものの、Appleはまだ正式発表はしていない。しかし、この話題に便乗したスパムメールでは「iPhone 4Gを試用しキープしてくれる人を募集」という触れ込みで、リンクのクリックを促している。
一方Twitterでは、若い女性の写真を使った多数のアカウントから、「無料iPhoneをゲット」というツイートが投稿されているのが見つかった。アカウントはこの宣伝のためだけに登録された架空ユーザーのものとみられる。
いずれの手口も、リンク先のサイトでは氏名、住所、電子メールアドレス、生年月日といった個人情報の入力を求められる。iPhone欲しさにこうした情報を入力してしまうと、さらに多くのスパムに身をさらし、なりすましの被害に遭う恐れもあるとSophosは警告する。
同社研究者のグラハム・クルーリー氏は「秘密主義で有名なAppleが本当に、まだ正式発表さえしていない製品を一般に提供することなどあり得るのか、常識的に判断してほしい」と助言している。
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