Androidの成長うたうGoogle Chrome OSで「第3のプラットフォーム」も目指す
Androidスマートフォンは勢力を増しており、毎日6万5000台以上が出荷されている。さらにGoogleのCEOは、Chrome OS搭載機がPC、Macに続く「第3のプラットフォーム」になると期待している。
GoogleのAndroidを搭載したスマートフォンは毎日6万5000台以上出荷されていると、同社のエリック・シュミットCEOが5月13日の株主総会で明らかにした。
これ自体驚きだが、この数字は、4月15日に第1四半期決算発表会で公表された台数から増えている。同社のエンジニアリング担当上級副社長ジェフ・ヒューバー氏はこの発表会で、毎日6万台のAndroidスマートフォンが販売され、アクティベーションされていると明らかにした。
過去1カ月間で1日当たりの出荷台数が5000台増えたのであれば、その推算は控えめだとシュミット氏は付け加えた。
「当社のパートナーは1日に約6万5000台を出荷していると言わなければならないが、ブログ界では、この数字は非常に低いかもしれないと言われている」(同氏)
Androidの人気は特に米国で急速に高まっている。NPD Groupは5月10日に、2010年第1四半期にAndroidが米国で市場シェア2位の座を獲得し、iPhone OSを3位に追いやったと報告した。BlackBerryを手掛けるResearch In Motionが1位で、シェアは36%だった。
わずか1年前、Googleは1つの国で1つの機種しか提供していなかった。シュミット氏によると、現在は「49カ国で60社のキャリアから34機種が出ており、19の言語に対応している。これはオープンであることの力を示している」という。
オープン性がAndroidの成功の大きなカギとなっているとシュミット氏は強調した。Appleに対するあからさまな当てこすりだ。ライバルとは違って、Googleは自社のコードを無料でライセンスする戦略を取ってきた。
「われわれは完全にオープンなエコシステムを構築しようとしている。ライバルとは逆だ。これは重要なことだ」と同氏は言う。「彼らがノーと言うなら、われわれはイエスと言う」
ヒューバー氏は4月の決算発表会で同様に、Googleがオープン性に力を入れていることを強調していた。
「Androidにおけるわれわれのモットーはオープンだ。まず、Android OS自体オープンで、パートナーは改変や独自の拡張ができる。そしてアプリストアAndroid Marketもすべての開発者に対して開かれており、これが大きな成長を生み、優れたアプリを呼び込んでいる。現在のアプリ数は3万8000を超えており、前四半期から70%増えている」とヒューバー氏。「実質的には、Web対応のスマートフォンをより広く行き渡らせる効果がある」
その手段に向けて、両氏ともGoogleの次の重要製品と見込んでいるものを挙げた――モバイルChromeブラウザだ。
ヒューバー氏は、Chromeは技術革新と性能、セキュリティにより「好調に伸びている」と語る。
シュミット氏はもっとクールに、「Chromeを使っていない人は、試してみるべきだ。ほかの人は皆使っているのだから」と話す。
同氏はChromeの成長について、「驚異的」とするだけで具体的な数字は上げなかったものの、伸びが非常に大きいため、同ブラウザは「年内に極めて重要なブラウザになる」とみているという。
しかし、OSとブラウザの支持拡大は、Googleの2010年の成功の始まりにすぎないかもしれない。同社は年内に、提携ハードメーカーの新しいハードウェアアーキテクチャをリリースする計画だ。このアーキテクチャはChromeブラウザとChrome OS、Chromiumというオープンソースプログラムを備える。
「わたしが思うに、これは消費者にとっても企業にとっても、第3のプラットフォームの選択肢になるだろう」とシュミット氏。最初の2つの選択肢はPCとMacだと同氏は説明した。
ここ20〜25年の間、新しいプラットフォームは生まれてこなかった。そのため、非常に誇らしく思うと同氏は語る。
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