「反抗」と言ったら電話が切れた――中国が検閲を強化:せかにゅ
中東やアフリカの反政府デモ活発化を受け、中国が電子通信の検閲を強化しているようだ。携帯電話で「反抗」という言葉を口にしたら、電話が切れたという例も。
中国が検閲強化
中東と北アフリカで反政府デモが活発化していることを受けて、中国政府は国内で同様の動きが高まることを警戒しているようだ。エジプトやチュニジアの革命ではソーシャルサービスがデモの組織に大きな役割を果たしたことから、中国は電子通信の規制や検閲を強めているという。
例えば、北京のある起業家は最近、携帯電話で話しているときに「女というのは反抗しすぎる」というシェークスピアの台詞を英語で口にしたところ、反抗(protest)という言葉を2度言ったとたんに電話が切れた。ほかの人が別の電話を使って中国語で話しても、同じことが起きたという。
また中国のネットユーザーは政府のファイアウォールを回避するためにVPNサービスを使っているが、人気のVPNサービスも遮断されている。半年あまり前から、Googleで「freedom」という言葉も検索できなくなっている。プロキシを介さないと香港の証券取引所のサイトにアクセスできないこともあるという。
さらに、ここ数週間でGoogleのGmailサービスが利用しづらい状態になっている。Googleは、これは技術的な問題ではなく、中国政府の妨害が原因だと非難している。
China Tightens Censorship of Electronic Communications(New York Times)
Kindle書籍レンタルサービスが復活
Kindle書籍のレンタルサービス「Lendle」が、AmazonのAPIを使えなくなりサービスを停止していたが、すぐに復活した。Lendleは、Kindleに搭載されている電子書籍のレンタル機能を利用して、不特定のユーザーが電子書籍を互いに貸し借りできるようにするサービス。AmazonからAPIへのアクセスを遮断されれいたが、再びアクセスできるようになったという。
LendleはAmazonから「API利用規約に違反している」との指摘を受けて書籍の同期化機能を削除したものの、ほかの機能はそのままでサービスを再開した。
Amazon reinstates API access for Lendle(The Next Web)
ノートPCを盗まれた起業家、窃盗犯をさらしものに
18歳の若手起業家マーク・バオさんが、自分のノートPCを盗んだ窃盗犯をYouTubeでさらしものにした。彼は盗まれたPCにリモートから侵入し、HDDから窃盗犯の恥ずかしい動画を入手。この動画を「コンピュータに詳しい人のコンピュータを盗むな」というタイトルでYouTubeに投稿した。その後警察が窃盗犯を突き止めてノートPCは取り戻された。犯人はバオさんに謝罪し、YouTubeから動画を削除してほしいと頼んでいるが、バオさんにそのつもりはないという。バオさんは既に新しいノートPCを購入しているため、戻ってきたPCを売却して、収益を日本のために寄付するとしている。
The awesome story of the stolen laptop and one very embarrassing video(The Next Web)
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