「リコーはリコー、ペンタックスはペンタックス」 統合の意向示さず
PENTAXを買収したリコーだが、三浦副社長は「リコーはリコー、ペンタックスはペンタックス。マージすることは考えていない」とあくまでも別の存在として経営していく意向を示した。
リコーは2012年3月期(2011年度)第2四半期決算発表の席で、買収したPENTAXについて「あくまでもリコーはリコー、ペンタックスはペンタックス」というスタンスで経営してゆく意向を示した。
同社の当期売上高は9388億8500万円、営業利益はマイナス17億7600万円の赤字決算。前年同期(9708億5600万円/380億1200万円)を大きく下回り、早期退職施策を含む構造改革費と震災による利益減が響いた格好だが、「ワンタイムの影響」(同社代表取締役副社長執行役員 三浦善司氏)と判断しており、上期配当金は予定通り支払い、期末配当金も据え置く。
デジタルカメラ事業を含む「その他事業」の当期売上高は593億万円、営業利益はマイナス28億円。デジタルカメラ事業は構造改革費用を除いても8億円の営業赤字(三浦氏)となっている。同社は「PENTAX」ブランドを持つHOYAのペンタックス・イメージングシステム事業部を買収し新会社「ペンタックスリコーイメージング」を発足させているが、「リコーはリコー、ペンタックスはペンタックス。マージ(統合)することは考えていない」(三浦氏)とあくまでも別の存在として経営していく意向を示した。
「(リコーは現在デジタル一眼レフの製品を手がけていないので)PENTAXの一眼ブランドは大きな価値があるし、一眼はペンタックス、コンパクトはリコーとすみ分けができる。それに、PENTAXにはPENTAX Qというミラーレス製品もあるので、新市場の開拓も行えるだろう。それにアルファベットでいえばQはPとRの間。PENTAXとRICOHの架け橋になってくれることを期待したい」(三浦氏)
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