米国の若者は意外と「Facebook離れ」していない──comScore調べ
米国のミレニアル世代(18〜34歳)はFacebookをあまり使わないとみられているが、comScoreの調査によると、この世代のほとんどがFacebookを使っており、月平均の利用時間ではSnapchatなどの他のSNSを大きく引き離していることが明らかになった。
米国の若者が最も多く使うSNSはFacebook──。米調査会社のcomScoreは3月30日(現地時間)、2015年の米国における総合的なコンテンツ消費に関する調査レポート「2016 U.S. Cross-Platform Future in Focus」の中で、このような調査結果を発表した。
comScoreは、70ページにわたるこのレポートのソーシャルメディアに関する章で、ミレニアル世代(1980〜2000年ごろに米国で生まれた世代の総称)は複数のSNSを利用するが、Facebookが利用時間でもエンゲージメントでも群を抜いていると説明する。この調査は、2015年12月に収集した同社のマルチプラットフォームのインターネット視聴率データ「Media Metrix Multi-Platform」に基づくものだ。
下のグラフの縦軸は訪問者1人当たりの1カ月に滞在する平均分数(高いほどエンゲージメントが高い)、横軸はミレニアル世代全体における利用者数(利用率)だ。
Facebookの利用率はほぼ100%で、1カ月の平均的な利用時間は1000分以上だ。利用率では2位がFacebook傘下のInstagram、3位はTwitter。平均利用時間では2位がSnapchat、3位はInstagramになっている。
35歳以上のユーザーでも、Facebookが利用率でも利用時間でもトップだった。若者に人気のSnapchatは、35歳以上による利用率は最低の約8%、利用時間はFacebookに大きく水を開けられているものの、2位だった。
主なSNSにおける利用者の年齢構成を見ると、FacebookやTwitterは各年齢層がほぼ均等になっているが、Snapchatはその利用者の46.8%が18〜24歳と、若者に偏重していることが分かった。
2016 U.S. Cross-Platform Future in FocusはこちらからPDFとしてダウンロードできる(メールアドレスの登録が必要)。
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