「Galaxy Note7」爆発の原因、Samsungが正式発表 バッテリー設計と製造工程に問題
Samsungが、発火問題でリコール中の「Galaxy Note7」の原因と改善策についての記者会見を開催。原因はバッテリーの設計と製造工程にあったとしている。
韓国Samsung Electronicsは1月23日、韓国のソウルで、発火・爆発問題で世界各国でリコール中の「Galaxy Note7」(以下、「Note7」)の発火原因についての記者会見を開催した。
会見ではまず、Samsung MobileのDJ・コー社長が登壇し、ユーザーに謝罪を述べた。
同氏は、バッテリー自体からロジスティクスまであらゆるプロセスを、第三者の調査企業と協力して精査したと説明した。
その結果、問題の原因はバッテリーの設計と製造工程にあったと発表した。
Note7のバッテリーは2社(会見では「Company A」と「Company B」とされている)が製造しているが、それぞれに異なる問題があったという。
Company A(Samsung SDIとみられる)のバッテリーは、設計の問題で、ケースが必要より小さかったという。
Company B(Amperex Technologyとみられる)のバッテリーの問題は製造上の欠陥で、溶接の過程で正負電極の接触に問題があったという。
同社は、このようなバッテリーの問題を将来発生させないために、従来よりテストや製品検査を増やし、8ステップの安全性チェックプロセスを立ち上げたと発表した。
Note7は2016年8月に一部地域で発売されたSamsungのフラッグシップスマートフォン。9月から発火や爆発の報告が相次ぎ、米国などでリコール対象になっている。
Samsungは当初、問題の原因はNote7のバッテリーを供給している2社のうちの1社、子会社のSamsung SDI製のバッテリーに問題があるとしていたが、もう1社(Amperex Technology)のバッテリー搭載モデルでも問題が報告されたため、再リコールを実施し、さらなる調査と結果報告を約束していた。
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