UberのカラニックCEO、ドライバーと口論する動画リークでコミュニティーに謝罪
セクハラ問題やWaymoによる特許訴訟など、問題が続くUber。今度はドライバーとトラヴィス・カラニックCEOとの車中での口論動画が公開された。カラニック氏は公式ブログでドライバーとコミュニティー全体に謝罪した。
「私はリーダーとして、根本的に自分を変え、成長しなければならない」──。米Uberのトラヴィス・カラニックCEO(40)は2月28日(現地時間)、米Bloombergが公開したカラニック氏とUber Blackのドライバーの会話を録画した動画(記事末に転載)について謝罪し、こう語った。
この動画は、2月5日(スーパーボウルの日)にカラニック氏を乗せたBlackのドライバー、ファウジ・カメル氏がBloombergに持ち込んだもの。社内のセクハラ問題やWaymoから特許侵害で提訴されるなど、このところトラブル続きの同社に新たな試練が追加された。
2人の女性と一緒に乗車したカラニック氏が、車を降りるまでが録画されている。カラニック氏が感謝の言葉を述べて降車しようとした際、カメル氏がUberがBlackのサービスレベルを上げて価格を下げたために生活が苦しく、「Uberがシステムをすぐに変更するので、今では誰もあなたを信用していない」と訴えた。会話していくうちにカラニック氏は徐々にいらいらし始め、最後に「自分の失敗の責任を取りたくない人間というのがいるんだ。なんでも人のせいにしたがる。幸運を祈るよ!」と言って降車した。動画は、カメル氏が「あなたにも幸運を。でも成功は続かないと思うけどね」と怒鳴り返すところで終わる。
カラニック氏は公式ブログでカメル氏とすべてのドライバー、ユーザー、コミュニティーに謝罪した。
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