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リクルート、キュレーションメディア「ギャザリー」終了 「一次権利者の権利保護が現状困難」
リクルートライフスタイルが、キュレーションメディア「ギャザリー」を5月31日に終了。理由は「一次権利者の権利保護が現状において困難なため」。
リクルートライフスタイルはこのほど、生活情報キュレーションメディア「ギャザリー」のサービスを5月31日に終了すると発表した。「一次権利者の権利保護を図ることが、現状において困難なため」としている。
ギャザリーは、2014年9月にオープンしたキュレーションメディア。グルメや美容、ファッションなど生活関連情報を中心に、ライターやブロガー、女子大学生などが投稿した記事を公開してきた。
だが昨年末、ディー・エヌ・エー(DeNA)の医療情報キュレーションサイト「WELQ」に「信頼性の低い記事が掲載されている」「他媒体からの無断転載が見受けられる」などと指摘が相次いだのを受け、リクルートライフスタイルもギャザリーの記事約6万件のうち約1万6000件を非公開に。その後再公開は行っておらず「一次権利者の権利保護を図ることが、現状において困難」として、サービス終了を決めたという。
ギャザリーは「キュレーターがそれぞれの体験に基づいた記事を投稿することで、新たな発見やより豊かな生活を送るための選択肢を提供したいと考え、運営してきた」が、「昨今のキュレーションメディアを取り巻く環境により、今後事業として持続的に成長させていくことは難しい」と判断したという。
会員の個人情報は、マイページを非公開にした後「プライバシーポリシーに基づき適切に管理・対応する」という。記事投稿者には「マイページで今後の対応についてご確認ください」と促している。
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