ルービン氏、「Google Home」のような「Essential Home」を独自OS搭載で
“Androidの父”アンディ・ルービン氏が独自のオープンソースOS「Ambient OS」搭載のAIホームアシスタント端末「Essential Home」を発表した。「Amazon Echo」や「Google Home」との大きな違いはディスプレイ搭載でユーザーデータを極力クラウドに収集しないところだ。
“Androidの父”と呼ばれるアンディ・ルービン氏率いる米新興企業Essential Productsは5月30日(現地時間)、独自のオープンソースOS「Ambient OS」搭載の“ホームアシスタント”端末「Essential Home」(以下、「Home」)を発表した。
米Amazon.comの「Amazon Echo」や米Googleの「Google Home」のように、音声で命令や質問ができ、多様なスマートホーム家電の操作も可能。EchoやHomeと異なり、天面がディスプレイになっており、音声だけでなく、画面でも情報を提供する。
大きな特徴は、ユーザーの情報を極力クラウドで処理しない点。これにより、プライバシーを尊重しているとEssentialは説明する。例えばユーザーのスマートフォンと無線接続することで、ユーザーのスケジュールなどのデータをスマートフォンから直接持ってくる。
また、Ambient OSはオープンソースでSDKも用意されているので、サードパーティーはHome対応のハードウェアやソフトウェアを開発できる。米Wiredのインタビューによると、APIでApppleのHomeKit、Google系列のNest、Samsung ElectronicsのSmartThingsにも対応するという。
Homeのサイズなどのスペックはまだ不明。音声、画面へのタッチだけでなく目線で起動することもできるという。画面があることで、例えば質問に画像付きで答えたり、照明の明るさを画面上のスライドで調整したりできる。
発売時期や価格についてはまだ不明だ。
Essentialは、2014年にGoogleを退社したルービン氏が2015年にステルスモードで立ち上げた新興企業。ルービン氏は同日、会社立ち上げを正式に発表し、ハイエンドのスマートフォン「Essential Phone」も披露した。
関連記事
- 「Androidが作ってしまった不自由な現状を打破したい」 “Androidの父”Essential創業を語る
“Androidの父”アンディ・ルービン氏が、新製品「Phone」と「Home」を発表したEssential Products立ち上げの理由を説明した。自分にも責任のある“Androidが作ってしまった不自由なテクノロジーの現状”を打破したいとしている。 - “Androidの父”ルービン氏、ハイエンド端末「Essential Phone」発表
“Androidの父”と呼ばれる元Googleのアンディ・ルービン氏の新興企業がハイエンドな新Android端末を発表した。「Essential Phone」はベゼルレスな5.71型、チタン+セラミック筐体のロゴなしデザイン。「Moto Z」のようなモジュール追加可能なマグネティックコネクタを備える。 - “Androidの父”アンディ・ルービン氏、ガジェットメーカー支援企業を立ち上げ
“Androidの父”として知られる元Googleのアンディ・ルービン氏が、ガジェット製造を目指す新興企業を支援するインキュベーターPlayground Globalを立ち上げた。同氏はまた、Playground Globalに出資するVC、Redpointのパートナーに就任した。 - Googleのルービン氏、「次のムーンショットはロボット」──New York Times報道
3月にAndroidの責任者を退いたアンディ・ルービン氏は現在「Google X」でロボティクスのプロジェクトを率いており、将来は部品組み立てや配送用のロボットを販売する計画だ。 - Google、Chrome責任者によるAndroid責任者兼任を発表 アンディ・ルービン氏は新職に
2005年のGoogle入り以来Androidを統括してきたアンディ・ルービン氏が“Googleの新たな章を開くため”、AndroidをChromeやGoogleドライブの責任者、スンダル・ピチャイ氏に譲る。 - 「Google Home」、日本で年内発売へ
GoogleのAmazon Echo対抗スマートスピーカー「Google Home」が今夏以降にようやく日本で発売される。米国ではGoogle Homeから電話を掛ける機能も使えるようになる。 - Apple版「Amazon Echo」、WWDCで発表か KGI予測
Apple製品予測で定評のあるアナリスト、ミンチー・クオ氏が、Siri搭載ハイエンドWi-Fiスピーカーが6月開催のWWDCで発表されると予測した。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.