JASRAC(一般社団法人 日本音楽著作権協会)が民間の音楽教室からも演奏著作権料を徴収するために使用料規定の変更を届け出た件で、ヤマハ音楽振興会や河合楽器製作所など249法人による「音楽教育を守る会」は7月4日、文化庁に対して要望と質問書を提出するとともに、55万7357筆におよぶ反対署名を届けた。
署名活動は3月下旬に開始し、音楽教室の先生や運営者をはじめ、生徒、保護者、そしてJASRCの方針に反対する一般の人たちが、「たった3カ月間の短い期間の中で一斉に行動して集まった」という。「文化庁においては、これらの署名を重く受け止め、JASRACによる音楽教室に対する使用料聴取の方針に強く反対している国民がいかに多くいるか理解していただきたい」(音楽教育を守る会の三木渡会長)
要望書では、音楽教育を守る会が原告となってJASRACに対して「請求権不存在確認訴訟」を提起していることに触れ、使用料徴収権の有無についての司法判断が確定するまで音楽教室からの演奏著作権使用料聴取に関する著作権等管理事業法上の手続きを保留するように求めた。「変更使用料規定を実施できない旨の方針を広く発表していただきたいと要望した」。また質問書では、規定変更について利用者との合意が成立していないことが明らかであるにも関わらず、当該届け出を受理した理由などを質問している。
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