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米下院、AppleとAlphabetのCEOにプライバシー問題を問いただす書簡
米連邦議会下院エネルギーおよび商業対策委員会がAppleのティム・クックCEOとAlphabetのラリー・ペイジCEOに、ユーザーデータの保護についての質問書簡を送った。音声データやサードパーティ開発者によるデータ収集について質問している。
米連邦議会下院エネルギーおよび商業対策委員会は7月9日(現地時間)、米Appleのティム・クックCEOと米Googleの親会社、Alphabetのラリー・ペイジCEOに対し、ユーザーデータの取り扱いについての質問書簡を送ったと発表した。クック氏とペイジ氏に送った書簡は、PDFで公開されている。
2通の書簡に共通する質問は、SIMカードが入っていない端末でも、携帯の中継塔、Wi-Fiのホットスポット、Bluetoothなどでユーザーの位置情報などを集めているかどうか。また、端末がユーザーの許可なくマイクから音声を集めていないかどうか。サードパーティーアプリ開発者に対し、ユーザーデータの収集についてどのような制限を設けているかについても共通の質問だ。
ペイジ氏に対してはさらに、米Wall Street Journalの記事をきっかけに話題になっているGmail関連のサードパーティーアプリがユーザーデータを利用していることについての質問もある。
委員会は両氏に対し、7月23日までに回答するよう求めている。
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